ぼくたちがイランを旅していたのとおなじころ、作家の池澤夏樹さんはイラクを旅していたそうです。「イラクの小さな橋を渡って」が、11月29日の朝日新聞夕刊にのっていました。そのさいごに、こんな文章がありました。
ぼくたちもイランで、おなじ思いをいだきました。 イランとはちがってイラクは、ツアーで気軽にでかけるわけにはいきません。まして、いまのような状況では。しかし、メソポタミア文明の中心、イスラム文化の中心だった地帯を、いつかは訪れてみたいという願望はつのります。 とはいえ、圧倒的な軍事力で制圧されたイラクを見るのはしのびない。アフガニスタンを見ても、軍事制圧の結果から、民衆の生活が立ち直れるのは、時間がかかります。アフガニスタンからイラクへ攻撃の矛先をむけるだけでは、不幸な民衆をふやすだけでしょう。攻撃にかけた周到・執拗・物量を、援助にかけるのでなければ、それは単なる破壊にすぎないのでは。まして、ぼくたちが「顔を見てしまった」イラン人たちを、新たな標的とするなどは、けっして許すことはできません。 ニューヨークの街角で、ぶつかって謝ったぼくへ、「You are welcome」と笑顔を返してくれたアメリカ人。今回の旅で出会ったイラン人。ぼくはどちらも好きです。ぼくはいま、ふつうのアメリ人に聞いてみたい気がします。いまアメリカは、あなたたちが誇るにふさわしいアメリカですか。 |
| 本文にもどるときは、ブラウザの「←」ボタンをおしてください。 |
|
|||
|
|