8月26日(水) ロワール渓谷 古城巡り2018/2/17 この日も快晴。今日は世界遺産にもなっているロワール川(渓谷)の周辺にある中世の古城群を巡ります。パリ出発のバスツアーもあるのですが、効率を考え古城巡りの拠点であるツールまではTGVで行き、ツールから出発するツアーを申し込みました。巡る予定の城はアゼー・ル・リドー城、ヴィランドリー城、シャンボール城、シュノンソー城の4つです。1日だと4つが限界ですね。 尚、世界文化遺産登録は2000年で、「シュリー=シュル=ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷」 と少々長い名前で登録されています。 因みに私は89年の一人旅の際に来ています。その際巡った城は、ブロア城、アゼー・ル・リドー城、アンボワーズ城、シュノンソー城の4つです。従って今回2つは2度目ということですが、これは勿論89年の旅で印象が良かったため、今回家内と息子にも見せたくて選定したのです。 ツールへ朝早くパリのアパートを出て、ツールへ向うTGVが出発するモンパルナス駅へ向います。ここから1989年世界で初めて営業時速300kmを実現したTGVアトランティックに乗ります。日本の新幹線500系が300km/h運転を開始したのが1996年なので7年早い訳です。 因みにTGV自体の開業は1981年で新幹線より17年遅れなのですが、開業時点で260km/h運転を開始(その後すぐ270km/h運転へ)しており、当時新幹線は220km/h運転だったので、開業と同時に速度で新幹線を抜きました。また前述のように7年早く300km/h運転を開始、更に320km/h運転も新幹線(E7系)より9年ほど早く実現しており、常に速度では新幹線に先行してきています。 TGVは1989年私が一人で初めてフランスに来た際乗ってます。しかしTGVアトランティックは開業したばかりでしたが、乗ってませんでしたから、初めてになります。 TGV車内の様子です。2等車、日本でいうと普通車ですが、写真からはよく分かりませんが、4列シートなので5列シートの新幹線より広々しているかというとそうではありません。TGVは新幹線と同じ標準軌(1435mm)ですが、車両幅は狭軌(1067mm)である日本の在来線車両と変わらないため4列シートでも広くなる訳ではないのです。 ツールにはモンパルナスから直通のTGVも走っていますが、なぜか便によって値段が全然違った(倍以上差がある)ので、安いものを選んだら乗り継ぎ便になりました。ポアチエ行きに乗り、サン・ピエール・デ・コールという駅で在来線に乗り換えてツールに向かいました。と言ってもサン・ピエール・デ・コールとツールは数キロしか離れてないので、乗り換え時間を考慮しても直通と大して時間差はありませんでした。何でこんなに値段差があったのでしょうか。 乗り継ぎに使った在来線電車です。 ツールについて、ここからはツアーですが、午前のツアーと午後のツアーに分かれていて、午前のツアーはツールから西に向い、アゼー・ル・リドー城とヴィランドリー城を回ってまたツールに戻ります。ツアーは9人乗りくらいのバンで移動します。 アゼー・ル・リドー城最初のアゼー・ル・リドー城はツールから30分くらいで着いてしまいましたが、何と工事中。沢山観光地を回っていると、どうしても何箇所か工事中に遭遇してしまいます。仕方ないですね。前述のようにこの城は私が89年に訪れていて、とても良かったので家内や息子にも見せたくて選定したのですが残念です。 工事中のアゼー・ル・リドー城
ただツアー会社はこの工事中のことは知っているはずなので、別の城の方を勧めるとかしないものなのでしょうか。私もこんな工事中と分かっていたら別の城にしてました。ロワール渓谷の古城は非常に沢山あるので、ある意味代替が効くパターンだと思うので。 ヴィランドリー城次に訪れたのはヴィランドリー城。ここは私も初めてで、庭がとにかく美しいということで一度訪れたいと思っていました。
お城の周りにはこんなお濠もあります。 シャンボール城午後のツアーはツールから東へ向います。かなり走って(1時間15分、途中アンボワーズ城やブロア城も見えました)、やっと着いたのが、シャンボール城です。 この城も私も初めてですが、映像などで何度か見ていて、もっともフランスの中世の城らしい佇まいで、今回の城巡り、更には今回のフランス旅行のハイライトの一つに位置づけていたものだったので、とても楽しみにしていました。 ロワール渓谷の古城群は、2000年に「シュリー=シュル=ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷」として世界文化遺産に登録されたと前述しましたが、実はシャンボール城は、それより20年近くも前の1981年に単独で「シャンボールの城と領地」として既に世界文化遺産に登録されていました。2000年の登録は指定範囲拡大ということなのですが、その意味では他の城と比べると全然格上ということになります。 さて駐車場から少し歩くとすぐにお城が見えてきました。 まずは正面からお城を眺めます。 実はこの城こそ最近テレビで見た映像などでは殆どがどこかを部分的に工事しているものが多かったので、覚悟していました。しかし全く工事箇所はなく、天気もよくてラッキーでした。 城巡り最後は、シュノンソー城。ここは89年にも来ているのですが、シャンボール城と人気では双璧をなしており、美しさでは上とも言われます。後述するディアーヌ・ド・ポワティエやカトリーヌ・ド・メディシスを始め、歴代の城主の多くが女性だったことが、この城の美しさと大きく関わっています。 ただこの時間はもう曇ってきてしまったのが少々残念ですね。 城が見えてきました。この角度だととても小さなお城に見えますが。
ディアーヌ・ド・ポワティエとは、アンリ2世の愛妾で、彼よりも20歳も年上(そもそも彼の家庭教師でアンリ2世の母の死後は母親代わり的な面もあった)ながら、年齢を感じさせない美しさの上、極めて知的で魅力溢れる彼女をアンリ2世はこよなく愛したようです。そのため元々王室の城であったシュノンソー城を父フランソワ1世の死後ディアーヌに贈ったのです。 ディアーヌはシュノンソー城を大変気に入り庭園に花や野菜、果樹を植えて洗練された庭を造りました。 ディアーヌ・ド・ポワティエの庭園をお城の方から見たものです。全体的に四角いんですね。 まあ正妻と愛妾の関係は大体想像がつきますよね。特に年もずっと上で宮廷内でそれなりの発言権を持っていたディアーヌに対して、いろいろな意味でわだかまりがあったようです。そのためアンリ2世が死去するとすぐにこの城を彼女から召し上げました。(ただし既にこの城はディアーヌの資産だったので、単純な召し上げはできずショーモン城との交換でした) 城の接収(交換)後、カトリーヌは自分好みの庭園を加えたのですね。ディアーヌ・ド・ポワティエの庭園を破壊しなかっただけでもえらいです。
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