HONDA NSR250R SE

2017/5/21


NSRは免許を再取得した当初から乗りたいとは思っていました。その理由としてはまず、肩書やちょっとしたフレーズに弱い私にとって「レプリカの王者」と言われた名車に一度乗ってみたいと言う気持ちです。それと学生時代、RZ350RRG250ガンマなど2サイクルの中型バイクを楽しんできた私にとって、もう一度乗ってみたいという衝動も大きかったです。それと乾式クラッチカラカラ音も聞いてみたかった。従ってNSRと言っても、最低でもSE(Super Edition)というスタンダードより1ランク上のグレードである必要があります。

このような理由なので、必ずしも所有する必要はなかったのですが、友人に持っている人もなく、こんな旧車をレンタルしている業者もない(後にNSRをレンタルしている個人業者を見つけたのですが)ので、まあヤフオクで買えば、少し乗ってほぼ同じ値段で売れば、あわよくばレンタルするくらい出費で目的を達成できるかなと考えていました。

あと購入理由にちょっと変わった理由があります。私はいろいろなバイクに乗りたいタイプなので基本的に3年くらいでバイクは買い換えていく予定です。今乗っているZX-14Rも3年乗って最初の車検を取ったら、次のハーレーに乗り換える予定でした。しかし乗り換えの手順ですが、まずZX-14Rはバイク王などの業者の下取りだと叩かれるので、やはりヤクオクなどで売ります。一方ハーレーはさすがに新車は高いので、うちの大蔵省を説得できませんし、必ずしもハーレーについては新車に拘っていなかったので中古を予定していました。

当然ZX-14Rの売価がハーレー購入資金の基礎となる(勿論ある程度追加費用は覚悟してますが)ので、ZX-14Rが売れてから、ハーレーを探すことになります。当初からFLSTC Heritage Softail Classicを狙っていたものの、例のごとく色はが良かったのですが、ハーレーの青は非常に玉数が少ないです。従って気に入ったものがなかなか見つからない可能性があります。そうするとバイクがない時期が非常に長くなる懸念がある訳です。今やバイクなしでは生きられない私にとってこれは非常に悩みどころでした。

そこでこの発生しうるバイクブランク時期を埋めるのに丁度NSRを当てられるかなと思った訳です。とても変わった購入理由でしょ。

そんな訳でZX-14Rを購入した当初から実はちょくちょくGooBikeなどでNSR250R SEの相場やヤフオクでの出品をチェックしていました。購入までの経緯は長くなるので、別ページ「HONDA NSR250R SE購入」に譲ります。

250ccはガンマ以来27年ぶりで3台目です。2サイクル車も同じくガンマ以来で、やはり3台目。ホンダ車はCB750F以来で18年ぶり、2台目です。尚、赤がメインカラーのバイクは初めてです。

尚、に拘る私が見ての通り、赤いバイクを購入してます。NSR250Rにはカラーバリエーションとして青色もあります。にも関わらず赤になった経緯も前述のページで説明しています。この赤の正式名称は「ファイティングレッド」というらしいですが、非常に鮮やかな赤で綺麗です。白の方も正式には「ロスホワイト」という色名がついてます。

因みにこのバイクを購入したのは今年2016年の5月です。通常私はバイクを購入したら、一ヶ月以内にホームページにアップしてましたが、今回は何と4ヶ月も経ってます。実はそれには大きな理由があります。これについても「話せば長くなりますが」なので別ページ「NSR250R エンジン始動トラブルに譲ります。

NSR自体については、ここで私が述べる必要もないでしょう。ネットで調べてもらえば、どういう意味で名車なのか、レプリカの王者なのかといた情報はいくらでも見つかります。

ここでは購入した型番、年式の特徴などを簡単に紹介します。型番はMC21、年式は92年式です。MC21型は90年に登場し、型番としては初期型87年式のMC16、88年式(通称ハチハチ)、89年式のMC18に続き、3世代目になります。SE(Super Edition)というグレードができたのはこのMC21が初めてです。

MC21の一番の特徴はガルアームと呼ばれるスイングアームです。チャンバー設計の自由度を高めるために左右非対象の特殊な構造をしています。エンジンは自主規制前の最後の45psのものです。その後93年に登場するMC28からは自主規制の40psに落とされています。ただ出力特性はマイルドになっており、乗りやすくなった反面、過激さや実質的なパワーはハチハチには及びません。ハチハチが今でも伝説と呼ばれ、高い人気を誇っている理由ですが、残念ながらハチハチには乾式クラッチ仕様がないのです。SEグレードはまだなく、SPグレードという限定販売の高級グレードはハチハチにもあったのですが、これは乾式クラッチ仕様ではありませんでした(ホイールをマグネシウム合金製にしただけ)。

従って乾クラで乗れる一番パワーのあるバイクということだとMC21になる訳です。乾式クラッチの音は動画「乾式クラッチのカラカラ音」でご確認下さい。

 
バイクのこのちょっと斜め後ろからみた角度も好きなんですよね。

ところでMC21でも、初年度の90年式にはSEグレードはまだありませんでした。SPグレードはMC18からあったので、MC21でも初期からありました。MC18は89年にスタンダード版は結構広範なバージョンアップをしており、SPグレードについてもスタンダード版同様のバージョンアップに加え、乾式クラッチがこの時採用されています。つまりMC18の89年式のSPグレードがNSRで乾式クラッチを採用した最初のバージョンです。従ってMC21でも初年度からSPグレードは乾式クラッチでした。

しかしSPグレードは価格がスタンダードより11万円も高く、かつ数量限定の販売でもあり、まさにプロダクションレース専用でした。ストリートユースとしては、価格を抑えた限定販売でないものを求める声が多かったようです。特に違いが分かりやすい乾式クラッチだけでも採用したグレードが望まれたようです。それらの声に答えて、91年式より、マグネシウムホイールをやめる(つまりスタンダードと同様アルミ合金を使う)ことで、スタンダードより4万円高に抑えて、かつ販売台数の数量を限定しないSEグレードが誕生したのです。

ところで実は私が購入したSEは、何とホイールがマグネシウム合金製でした。その証拠がホイールに書かれた「MAGTEK」のロゴです。

[ホイールにある「MAGTEK」ロゴ]

MC21ではSEとSPの違いはこのマグネシウム合金製ホイールだけなので、つまり私のNSRは実質SPだったということです。これは販売店のレッドバロンも気がづいてなかったので、購入価格には当然反映されていません。これはとてもラッキーでしたが、私もこの事実に気づいたのは売却する時になってです。

因みに上記MAGTEKロゴ以外にもマグテックホイールであることを示す特徴があるので、マグテックホイール」で解説しています。

また基本がSEでマグホイールに替えていると言いましたが、逆に基本がSPで外装をSEに替えている可能性もない訳ではありません。しかしこのNSRは確かに基本がSEでホイールだけマグホイールに替えている客観的な根拠もあります。その点についてはグレード確認方法をご覧下さい。

 
NSRの購入当初存在したZX-14Rとのツーショット、兼私のライディング姿です。

 

細部はこちらへ

 

このバイクは期間としては1年は乗らなかったのですが、距離は5,000km以上は乗ったので、前述したエンジン始動トラブル以外にも様々なことがありました。

故障系は、チェーン・スライダー トラブルの他、このトラブルが収拾した直後というのかその日に起きたエンジントラブルと乗り方に書いたエンジンの吹け上がりが悪くなるというトラブルがありました。

また違反系では、1年未満に2度もやります。一つツーリングレポートに書いた28km/hオーバーのスピード違反。そして上記のエンジントラブルと乗り方にも書いた信号無視です。

事故系はありませんでした。軽いバイクなので立ちゴケなどもありません。

 

ツーリング写真はこちら

  

さてこのバイク、エンジン始動トラブルにもあるように一度は返品も考え、それを断念した後も1,000kmも乗れればいいくらいまで考えていました。それが何とか乗り続け、約1年、実に5,000km以上も乗ったのです。まったくよくここまで乗れたなと感慨深いものがあります。

とりあえず乾式クラッチの音は十分に聞いたし、録画(録音)もしたし、いろいろツーリングも行ったし、峠も楽しんだし、当初のNSR購入の目的は達したので、1年に満たないですが売却の準備に入りました。 そこで売却前に既にあったハーレーとの2ショットや私を含めた3ショットを撮ってなかったのであわてて撮ったりしています。

[ハーレーとの3ショット]


因みに1年未満の売却には実は理由があります。勿論元々の購入理由からしても、そう長く乗る予定ではありませんでしたが、レッドバロンから1年以内なら26万円で買い取ると言われていたからです。一応東京大田店の店長に再度確認したところ、この約束は生きていました。

ただオークションで売ればもっと高く売れる可能性があります。まずはオークションに出してみてそれで26万円以上で売れなければレッドバロンに買い取ってもらうということで、それはレッドバロンで購入して1年たつ5/28までに決着をつけないといけません。

またレッドバロンへの販売委託という形も取れるとのことでした。オークション出品自体を委託するというものです。ただしっかり高く売るために工夫をちゃんとしてくれるか不安もあったので、オークション自体は自分で出品することとしました。

そこで期限の約1ヶ月前の4/24、Yahooオークションに出品しました。まずはスタート30万円からです。レッドバロンに買い取ってもらう場合は26万円と言いましたが、オイルリザーブが沢山残っているので、それが12,000円のバックがあります。要は272,000円で売れるということです。

それにこれは後で勘違いと分かったのですが、Yahooオークションだと手数料が5%かかると思っていたので、30万円で売れたら15,000円程かかることになります。そうなってくると30万円で売らないとペイしない訳です。

尚、エンジンがかかりにくい話はちゃんと商品説明に書きました。紛れもない事実だし、もしそれを隠して首尾よく売れたとしても後でやっかいなことになるのは目に見えてます。それを認識して頂いた上での落札をして欲しかったからです。

それでも少しでも印象を良くするために、一番目立つ購入当初からのカウル右側のすれ傷タッチペンで修正しました。これでかなり印象が変わりました。もっと前からやっておけば良かったです。

[タッチペンで修正したカウル右側](修正前)


最低落札価格や即決価格は設定しないで開始しました。ウォッチリストはみるみる増えていきましたが、やはり一向に入札はありません。エンジンがかかりにくいという話が皆さんひっかかっているのかもしれません。しかしよくある現車確認の質問などがいくつかあり、一人の方と実際調整をしました。横浜市に住む○本さんという方です。4/29に現車確認の約束をしました。

当日4/29 朝少し乗ってきました。いくらエンジンがかかりにくいことは商品説明に書いたとは言え、○本さんが来てエンジンをかけた時にすこぶるかかりが悪いと印象が悪いと思ったからです。11時過ぎに○本さんがみえて、早速確認です。まあそんなに悪くないという感じでした。しかしここで思わぬことが判明。○本さんが「これマグホイールじゃないですか」というのです。Webの写真を見た時も「あれ?」と思っていたとのこと。

今回売るにあたり、気合いを入れて洗車をしたのですが、ホイールもとても汚れていたので丁寧にワックスがけもしました。実はその際ホイールのスポークに「MAGTEK」というロゴがあるのに気が付きました。「あれ?マグネシウムかな」と思ったのでWebで調べたのですが、あまりちゃんと調べなかったので、それがまさにマグホイールの証であることを突き止められませんでした。マグホイールなのに、それと知らずにレッドバロンが販売するなど考えにくいと思ったのも徹底的に調べなかった理由でもあります。

しかしこの日、○本さんに指摘されて、やはりマグホイールであると確信をもったのです。さらに○本さん曰く、リムの出っ張りもないし、「HONDA」のロゴもあるので間違いないと言います。

因みにエンジンはあっさりかかりました。勿論朝かけたばっかりですが、○本さんのかけ方が上手なのかもしれません。エンジン音はやはり走行距離なりの音がしていると言われました。クラッチあたりがカリカリ言っているのがそれだと言います。それにしても○本さんは昔全く同じ型に乗っていたこともあり、NSRについてはやたら詳しかったです。そのため誤魔化しはききませんが、逆にしっかり見てくれて納得して買ってくれるなら、後々のトラブルがなくて助かります。

例のごとく即決価格を聞いてきました。もともと最初は35万円と言おうと決めていたので、そう言いました。それで値下げ交渉があったら、それ次第で33万円までは下げてもいいくらい考えていました。まだオークションは続いており、ウォッチリストも100を超えているの状況で、それ以上下げる必要はないとも思っていました。

しかし、やはり「これ以上びた一文下がりませんか」と尋ねられました。まあちょっとした値下げ交渉ですね。しかしマグホイールのこともあるのでここは譲りませんでした。恐らく○本さんも、一応お決まりの値下げ交渉はするものの、マグホイールなら実質SPなので、全体の程度を勘案しても、35万円なら絶対お買い得だと内心は思っていたはずです。

私もちょっと欲が出て、もう少し高くてもいいかと内心思ったのですが、まあマグホイールのことは棚ボタ的な話だし、当初の希望としては35万円なら全く問題ありませんし、今日銀行からお金を下ろして払ってくれるというので、35万円で交渉成立です。

ただ一つ○本さんからの条件として、今置き場がないのですぐには引き取れない、もしかしたら6月に入ってしまうかもという話がありました。まあ売れた以上早く引き取ってほしいですが、ナンバーはこのままでまだ乗っていてもいいとのことなので、これは快諾しました。

この後私の車で一緒に銀行(ATM)まで行って35万円を現金で受け取りました。勿論その後すぐにオークションは中止にしました。入札があるとやっかいだからです。因みにオークションは終了まで10時間を切ってましたが、まだ入札がありませんでした。しかしウォッチリストは186まで増えていましたね。

さて売却も決まり、カウルをタッチペンで修正した後の印象が大分よくなったNSRを改めていろいろ写真やビデオを撮ったりしました。

[カウル修正後のハーレーとの2ショット]

因みに35万円で売れたということは、このバイクは乗り出し57万円。その後の修理等でトータル60万円ほどになってましたから、25万円の消費ということになります。約1年、5,000km乗ったことを思えば、全然安上がりでしたね。

[私のライディング姿もまた]

結局○本さんは5月20日(土)に引き取りにきてくれることになりました。休日なのでこの日は陸運局が開いてないので、ナンバーをバイクに付けたまま書類も含めて引渡し、5月22日(月)に手続きをする手はずです。以下の書類等を用意して引渡しの準備をしました。

  1. 軽自動車届出済証原本
  2. 自賠責保険証書原本
  3. 軽自動車税納税通知書兼領収証書原本
  4. 委任状(氏名、住所、認印、捨印)
  5. 譲渡証明書(氏名、住所、認印、捨印)
  6. ナンバープレート(バイクに付けたまま)

基本的に前回ZX-14Rを売却した際のものを参考にしています。車検証の代わりに軽自動車届出済証となり、委任状は車検のない250ccの場合は必要ないのですが、一応念のため用意しました。譲渡証明書の氏名、住所記載、認印、捨印押印は前回踏襲です。原紙はやはりネット上のPDFを借用してます。

いよいよ最後となると、苦労した日々が思い浮かび本当に感慨深いものがありました。引渡しの当日○本さんが来る前に最後に息子のライディング姿なども撮影したりしています。

[息子のライディング姿]

16時ごろの予定だったのですが、○本さんが遅れて結局19時ごろに引き取りにみえました。書類を渡し、もう暗いですが最後のNSRの姿を撮って、さようならです。

[NSR最後の姿]

私の記憶に大きく刻まれたHONDA NSR250R SEはこうして私の元から去っていったのです。

なお翌々日22日(月)には○本さんが名義変更手続きをした証拠として、新しい軽自動車届出済証のコピーを届けてくれました。これまでのバイクの取引では名義変更手続きが実施されたことの確認はやったことなかったですが、相手が名義変更してくれないというトラブルは多いようなので、一応やっておいた方がいいですね。最低でも車検証や軽自動車届出済証の目視確認はした方がいいでしょう。

しかしそもそもこれに応じない、名儀変更をしない悪質な購入者もいるようです。それを防ぐために保証金をあらかじめ受け取ることが一般的になってきているようです。いやな世の中ですね。

諸元
年式 1992年
全長×全幅×全高×軸距 1975x655x1060x1340mm
乾燥(装備)重量 134(153)kg
排気量 249cc
エンジン形式 2サイクルV型2気筒
弁機構 クランクケースリードバルブ
冷却方式 水冷
内径×行程 54.0×54.5mm
圧縮比 7.4
最高出力 45ps/9,500rpm
最大トルク 3.7kg-m/8500rpm
ミッション 6速リターン
タイヤ 110/70R17  150/60R17
タンク容量 16ℓ
価格 66万円


 
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