サムライの剣
キャラクターコンバート&ハウスルール改定&特別ルール確認(長ぇよ) --Sword of the Samurai--
はあーい!とうとう、ここまで来ましたねー!!(^v^)
というわけでブリッツ君、新しい冒険に移ります。Fighting Fantasyシリーズにおいて、1,2を争う奇書「サムライの剣(Sword of the Samurai)」のスタートです!
冒険の舞台は、暗黒大陸クールの東海岸、シオズイイ山脈によって隔離されたオリエンタルランド「八幡国(はちまんこく)」です。
そーです、サムライー!ニンジャー!ショーグーン!テンプーラ!
ぶっちゃけ、勘違いジャパンでーす♪ Oh,Year!!(←バカ外人)
将軍の弟、正宗公の肝いりで正義を守るサムライになったブリッツ君。闇将軍イキルを成敗して神器「鍔鳴りの太刀(つばなりのたち)」を取り戻すため、悪の巣窟「鬼軽城(おにかるじょう)」を強襲だああああー!(・∀・)
著者はジェイミー・トムソン&マーク・スミス。そして訳者は松坂健!
うむ!よくぞ訳した!!
このGamebookは、ハチャメチャな固有名詞を見事なる漢字に当てはめた、翻訳職人による入魂の一作なのです。そこにシビレル、アコガレルー!ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
えーでは、毎回恒例、ブリッツ君の能力値確認。
前回ご覧の方はおわかりのとおり、「深海の悪魔」を終えて、アトランティスで相当パワーアップして陸上に戻ってきました。そしてさらにハウスルールの達成点が5点溜まり、原技術点を+1点。ってことは、こーなります。
【原技術点14 原体力点23 原運点14】
うおーい!!(=゚ω゚=)
さすがにこれじゃあキャラが強すぎ、解いてて面白くないや。戦闘でハラハラドキドキを楽しみたいのでルールを修正しておきたい。
というわけで新たに以下のハウスルールを採用しよう。読んでいる方にはレギュレーションがコロコロ変わって申し訳ありませんが、そこはそれ、策略の神ロガーンの気まぐれということで・・・
<ハウスルール・その1>
戦闘時の1ゾロはファンブル、自動的に体力点-3
↓ (これを改定して・・・)
戦闘時の1ゾロは大ファンブル、自動的に体力点-4
戦闘時の3の出目(サイコロが1と2)もファンブル、自動的に体力点-2
<ハウスルール・その2>
技術点チェック(2d6が現在の技術点以下なら成功)するとき、
例え今の技術点が12以上でも、6ゾロなら失敗とする。
<ハウスルール・その3>
原点回復薬を冒険前に与えられる場合は、食料5個制
原点回復薬が冒険前に与えられない場合は、食料10個制
(今回は与えられないので、食料10個制です)
今後は当分、とりあえずこれでやってみましょうか。えーとそれから、達成点による成長ルールは廃止します。さすがにこれ以上能力値を伸ばすこともないもんな。
それでは今回の冒険「サムライの剣」だけの特別ルール!
ブリッツ君はサムライとしての特殊訓練を受けて、得意の剣術の他にも必殺技(Samurai Maneuver)を持つことになりました!
ふーむ、以下の4つの中から1つだけ選ぶのか。なになに・・・
【弓術】
矢を射る技術。技術点チェック成功なら命中する。
持って行ける矢は全部で12本で、1回使えば1本ずつ消費していく。
(柳葉の矢・3本) 体力点-2ダメージ
(威力の矢・3本) 体力点-3ダメージ
(鎧通しの矢・3本) 体力点-2ダメージ。特定の敵に効果あり
(かぶら矢・3本) 体力点-1ダメージ。恐ろしい音を立てる
【居合術】
第1ラウンドに限り自動的勝利。体力点-3ダメージを与える。
【猿飛の術】
高く跳躍できる技。いつ使うかは本文中で指示がある。
【二刀流】
2d6で9以上の出目で勝利したラウンドは、2本の刀が命中したことになり、
体力点-2ではなく-4ダメージを与えられる(ただし1回の戦闘で使えるのは1回きり)
まあ、こりゃあ、使い勝手的に【弓術】を選んどこう。
【居合術】【二刀流】は戦闘を優勢に進められるなら特に必要ないし、【猿飛の術】が使えないからBADEND・・・なんて酷いこともないだろうから(たぶんな)。
そしてもう1つ、今回の冒険には「名誉点(Honour)」というものがあります。
これはなにかというと、サムライというものは、義理と名誉を重んじなければならないのだな。名誉点はそれを数値化したものだ。
主人公である「きみ」は、名誉点を3点持って冒険をスタートします。人徳ある行動を選択したら名誉点は増えていくし、非道な行動を選択すれば減っていく。
そして名誉点が0になってしまったら・・・???
ルール説明では『パラグラフ99番に進まなければなりません』とある。ほうほう、そこには何が書いてあるのかな。
ネタバレしちゃうけど、今のうちに覗いてみよう。えいっ!!
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『99
君の名誉は全く失われてしまった。これまで君が行ってきた振舞いを思い返すなら、大事なところで君は不名誉なことをいくつもしてきたと悟ることだろう。名誉がなければ君は生きている価値がない。ただひとつだけ君にとって名誉ある行動が残されている。 君 は 切 腹 す べ き な の だ 。 自分の刀を腹に向け、自ら死を選ぶ勇気を奮い起す。この世に別れを告げる切腹の儀式によって、君はサムライの面目を保つことができるのだ』
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・・・ ・・・ ・・・超 絶 サ ド ン デ ス (´゚д゚`)
(((((((( ;゚Д゚)))))))ガクガクブルブルガタガタブルガタガク
なんだそのぶっ飛んだ生命倫理観は。間違ってる、あなたたち、間違ってるよー!
八幡国はこわかとこバーイ。もう極悪非道な海賊なんてイキがってる場合じゃないよブリッツ君。心を入れ替えて、サムライらしい振舞いをしていかないと、いきなり正座して白装束でハラキリだぞー!
ブリッツ「サムライらしい振舞いって、いったいどーゆー行動なんだー?(´Д`)/」
そんなブリッツ君の心の叫びはそのままに、八幡国の都の今市(こんいち)から、冒険のはじまり、はじまりー!!
※ああっと、結構いろんなルールを説明してたら、スペースがなくなっちゃいました。
よって今回の「タイタン世界の紹介」コーナーはお休みです。申し訳ないでござる・・・(ー人ー)
喜平将軍との謁見 --Sword of the Samurai--
【技術点14/14 体力点23/23 運点14/14】 【名誉点3】
拙者の名は振津弾正(ぶりつ・だんじょう)。
八幡国に身を置くサムライで候。
元々は海を渡って来た毛唐の流れ者なれど、故あって将軍様の弟君である長谷川正宗公の食客となり、将軍家の剣術指南役を勤めてござる。
ところが、拙者が禄を食むこの八幡国は、現在危機にある。闇将軍イキル率いる謀反人どもが妖怪をかき集め、世の太平を脅かしているのでござる。
そこで拙者の剣の腕が買われたのだが・・・って、ナニ?
なんでそんなシャベリ方してるのかって?
だってサムライらしく振舞わないと名誉点が引かれちゃうんだよウワァァァン (ノД`)
(注:えーというわけで、ブリッツ君は今回、こんな感じで・・・はい・・・)
さて、見事な八幡晴れの日、拙者は将軍長谷川喜平殿に呼ばれて、都の今市(こんいち)へと登城した。
将軍の傍には新たなる忠臣として、かつては無実の罪で追放された正宗公--過去、拙者と背中を合わせて共に戦いし、関わり合いの深いサムライでござる--もいる。
彼は拙者の腕を認めて八幡国に呼んできた。それから拙者に「弾正忠」という猛々しい名を与え、剣術指南役という職を被せ、さらには拙者に八幡国特有の武士道精神と礼儀作法を叩き込ませてくれたおせっかい聡明な武士なのである。
そして今、正宗公は拙者を将軍に引き合わせようと尽力してくれたのだ。
正宗公「これなるは海を渡りし武芸者、振津弾正でございまする!」
喜平将軍「うむ。苦しゅうない、面を上げい!」
ブリッツ「ははっ!」(。_。)
将軍長谷川喜平は、かつては臣下を装ったイキルにあることないこと吹きこまれて失政を繰り返し、しまいには宝剣鍔鳴りの太刀も奪われてしまう暗愚の君主であったが、イキルが反逆者の正体を見せて都を去った今、すっかり反省して元に戻ってござる。
そして奸臣に心奪われた自分の過ちを悔みに悔やみ、聡明な弟の正宗公を国に戻した。今からでも遅くない、ともに手を取り合って幕府の危機を打開しようね・・・と心から思っているのであるが・・・その改革を邪魔しているのはにっくき闇将軍イキル!というわけなのである。
「これもすべては、宝刀『鍔鳴りの太刀』が盗まれてしまったからじゃ」と、将軍はため息をついた。
「鍔鳴りの太刀とは、八幡国の魂。その持ち主に偉大な力を授けると伝えられておる」と、正宗公が渡来者である拙者に補足してくれた。
この刀を振るい、その秘密を知る者が出れば、そのものが八幡国を支配することになろう。鍔鳴りの太刀を奪われた長谷川幕府には、もはや支配の力なし。と多くの大名が騒ぎたて、ある者は自力でそれを探し出そうとし、ある者はその刀を持つ者に従おうと心変わりしている。
そして今、その鍔鳴りの太刀を有しているのが、他ならぬ闇将軍イキルなのである。
彼奴は山上の要塞鬼軽城(おにかるじょう)に君臨し、妖怪をかき集め、幕府打倒の急先鋒となって勢力を増大させている。そしていずれは鍔鳴りの太刀の秘密を解き明かしてしまうだろう。
正宗公「さすれば、この桜が美しく咲き誇る国は、イキルが支配することとなってしまう」
ブリッツ「・・・なんとも恐ろしきことでござる」
喜平将軍「そこでお主に使命を託すのじゃ」
正宗公「これは上意であーる!!」(ズバーン!)←効果音
ブリッツ「ははーっ!」(。_。)
拙者は平伏したまま将軍の依頼を聞き入れる。だってそうしないと名誉点が(以下略)。
鬼軽城に赴いてイキルを成敗し、将軍家に鍔鳴りの太刀を持ち帰ること。
それが拙者が八幡国に呼ばれた真の理由なのである。
喜平将軍「それは至難の業ぞ。イキルを殺し、彼に味方する悪魔どもを打ち倒すには、鍔鳴りの太刀の秘密を知り、それを用いねばならぬ」
ブリッツ「ではその秘密とは?将軍家ゆかりの品であれば、知っているでございましょう?」
ところが、拙者の問いかけに対し、喜平将軍と正宗公は困った顔を見合せて候。
喜平将軍「わしがそれを教えることは出来ぬ」
ブリッツ「・・・(かくっ)・・・」
喜平将軍「というか、知らぬのじゃ。長いこと使ってなかったからの」
こ・・・この・・・バカ殿・・・と、拙者は一瞬思ったが、口には出さなーい(。-_-。) だって名誉点を失ったら(以下略)。
どうやら代々の将軍が長いことほったらかしてたので、鍔鳴りの太刀の効能は忘れ去られてしまったらしいが、そこはそれ、正宗公が将軍様をナイスフォロー。
正宗公「将軍がその秘密を教えるわけにはいかぬのだ。というのも、その刀の秘密をうかつに教えてしまう者は、地獄に堕ち、刀そのものもこの世から消え去ってしまうからじゃ」
喜平将軍「う、うむ、その通りじゃ!」
正宗公「振津殿、貴君はその秘密を一人で解かねばならぬ」
ブリッツ「・・・(とってつけたような理由だなあ)・・・」
喜平将軍「お前が成功するため、幸運をつかさどる布袋様がお前に微笑むよう、わしは神に祈る」(注:ホントに文中でそう書いてあります。イカスゼ翻訳者!)(>▽<)
正宗公「将軍家の通行手形を持っていかれるがよい。これがあれば、まだ幕府に忠誠を誓っている者が治めている所は、無事に通れよう」
ブリッツ「お心遣い、痛み入りまするぅー!」
喜平将軍「うむ、励め!」
こうして公方様との謁見は無事に終わり、拙者は新たな任務が下ったのでござる。
しかし、この場から拙者は、微動だにできぬのであった。
なぜなら・・・
正宗公「どうなされた、振津弾正殿?下がってよいぞ?」
ブリッツ「 ・・・ ・・・ ・・・足が しーびーれーたーっ!(。>_<。) 」
(名誉点1を失わない)
村を襲う悪しき者ども --Sword of the Samurai--
【技術点14/14 体力点23/23 運点14/14】 【名誉点3】
かくして拙者は、わが武器である大刀と脇差を腰に差し、武者鎧に身を固め、食料を10食分持って旅立つのであった。
今市の都の大門を開けると、番兵が敬礼して見送ってくれる。うむうむ。苦しゅうない(^v^)
さて、闇将軍イキルの潜む鬼軽城がある北へ向かう拙者だが、まずは処水山(しょすいざん)を目指すことにした。この山は八幡国の北方にある霊峰で、格好の目印になるからだ。
のどかな水田地帯を抜けると、やがて道が2つに分かれるところに来たぞ。拙者は地図の巻紙を広げて、これからの行き先を確認する。
北西は・・・影の森を抜けて葉隠橋(はがくればし)を渡り、処水山へ。
北東は・・・浅瀬川を横切り水グモ沼を通って、処水山へ。
どちらもたどり着くところは同じだが、はてさて、どっちにするかのう?(=゚ω゚)
装備を確認。今回、けっこう身の回りが重たいんだな。この武者鎧に兜のサムライ重装備では、水に溺れる方は危険か・・・河川と沼沢地は勘弁願いたい。
というわけで、拙者は北東に向かうことにした!
大乱迫る八幡国であるが、都に近いここら辺は未だに安閑としている。将軍の通行手形を持っている拙者に対して、道行く人々は笑顔で会釈してくれる。髪の色も顔の彫りも違う拙者にここまで敬意を払ってくれるとは、誠に八幡国の民は純真で素朴なり。
しかしだからこそ、この国を脅かしている悪い奴は、許せぬ!斬り払うのみじゃー!(`Д´)ノ
やがて数日間旅を続けると、人家がまばらになり、将軍の天領を抜けて新たな藩に入った。ここらへんは・・・(地図をがさごそ)・・・貞信公(ていしんこう)の領土か。
貞信公は喜平将軍の血を引く名門の家柄なれど、人の器は甚だ小さく、民に圧政を押し付けていると聞くが・・・
むっ!地平線の彼方に一筋の煙が!!
近づいてみると、村が焼き尽くされているではないか!なんともこんな、公方様が治める今市の都の近くまで、盗賊が荒れ狂う乱世が繰り広げられようとは・・・
拙者は悲しくなってしまうナリ( TДT)
大事な使命もあるが、ここで善良の民を見捨ててはおけぬ!救わねば!!
拙者は襲われた村の様子を探るため、砂埃がたちこめる道をひた走る。
燃え盛る村から悲鳴が聞こえてきたので、焦って足を速めると、いきなり騎馬武者が拙者の前に現れた!
こやつは村の方角からやってきたようだ。長槍を持ち、青と緑の漆塗りの鎧に身を固めている。その鎧は、この地方の大名、貞信公の配下であるという証だ。
そうか、こいつは野盗に襲われたこの村を救援しに来ているわけだな。自分の領土にある村は守らなければならないもんな。それにしても貞信公め、まったく、初動が遅いぞ!(・д・)
まあとりあえず、ともに野盗どもと闘おうではないか。拙者はそう解釈し、将軍の通行手形を騎馬武者に見せた。
ブリッツ「控えい、控えい!将軍の通行手形が目に入らぬか!!」
騎馬武者「この悪党!泥棒め!!」
え?話が噛み合ってないぞ??(;’A
’)
「わしは今、貞信公様の城に向けて馬を急がせているのだ。邪魔をするな!」騎馬武者はそう言い放つと、槍を水平に構えて突進してきた!
ぐさっ!呆然としていた拙者の腕に槍は突き刺さる。あうーち!体力点-3の一撃をくらってしまった(><)
騎馬武者「見たかニセ将軍に仕える意気地なしめ!わしは新将軍貞信公の一の配下じゃ!!」
ブリッツ「わしに槍を向けるとは、将軍に刃向うのと同じこと。ご乱心召されたか!!」
よく見ると・・・
村を襲っているのも、この騎馬武者と同じ貞信公のサムライどもだ。自分の領土の農民を略奪しているのか!武士道、地に堕ちたり!!
いや、これは武士道ではない。こんなことはサムライのすることじゃねえ!
もう怒ったぞー!拙者は剣を抜き、残忍な騎馬武者に向かって突撃する。チェストー!(#゚Д゚)
【騎馬武者 技術点8 体力点9】
1R (騎馬武者/13)(ブリッツ/16) 騎馬武者/体力点-2
2R (騎馬武者/20)(ブリッツ/17) ブリッツ/体力点-2
3R (騎馬武者/12)(ブリッツ/21) 騎馬武者/体力点-2
4R (騎馬武者/13)(ブリッツ/19) 騎馬武者/体力点-2
5R (騎馬武者/17)(ブリッツ/19) 騎馬武者/体力点-2
6R (騎馬武者/11)(ブリッツ/24) 騎馬武者/体力点-2 ←斬殺!
でやあ!反撃で一太刀を食らいつつも、大きく振りかざした拙者の刀は、相手の脚に深傷を負わせる。「ぎゃああ!」苦悶の叫びをあげて鞍から落ちる騎馬武者。しかしその身体が地面に着く前に、拙者は更に一閃!奴の首を肩から斬り落とした!!
見たか将軍指南役の剣術を!海に沈んだ古の都、亜土嵐丁須(あとらんてぃす)で磨かれた拙者の能力は、見事にこの卑怯者を圧倒したのだ。
ここまで来てはっきりわかったが、貞信公は裏切り者だ。
10人ほどのサムライが、丸腰の村人相手に刀を振るって殺し回り、略奪の限りを尽くしている。
なんともあさましい光景!いや、拙者も以前は海賊で、ノリノリに悪いことをしていたが、正宗公に武士道を教わった今、ちょっとこれはお灸をすえねば、ならぬのう。
憤懣して村に入っていくと、手近なところに、村人を追いかけている悪サムライがいた。
村人「ひいい!お助けええええ!!」
悪サムライ「無駄無駄ぁ!有り金剥いでやるわあ・・・むむ?だ、誰だお前は??」
ずざっ。拙者はそいつの前に立ちはだかる。
ブリッツ「将軍指南役!振津弾正!!」(きらーん!と剣を抜く)
悪サムライ「ははーん?将軍・・・おっといけねえ、“前”将軍の取り巻きかい?」
拙者を侮辱しつつ、ニヤニヤして近づいてくる悪サムライ。
阿呆めが。刀の届く距離まで達したので、拙者は速やかに・・・
ズバ!ドシュ!奴を一刀両断に斬り捨てた!!
悪サムライ「ぐひゃああああーーーー!」
村に響き渡る悪党の断末魔!
過ちの償いは命で払え、この馬鹿者どもが!!( ゚Д゚)
新免武蔵の鉢巻 --Sword of the Samurai--
【技術点14/14 体力点18/23 運点14/14】 【名誉点3】
ドクドク血を流して横たわる犠牲者の脇に、奴の仲間であった3人の悪サムライが駆けつけてきた。いずれも刀を抜いて殺気あらわに拙者を取り囲む。
「この不潔な虫けらみたいな奴など・・・殺してしまえええいい!!」奴らは刀をめったやたらに振り回し、一斉に襲いかかってきた!
しかし拙者も今まで培った戦いの足運びで、絶妙に間隔をとりながら1人ずつを相手にする。
お約束通りのチャンバラ劇じゃ!ふふふ、腕が鳴るのう!すでに拙者の脳内では暴れん坊将軍のテーマがエンドレスでかかっておるわい!!(#・∀・)
【サムライ1 技術点6 体力点7】
【サムライ2 技術点8 体力点8】
【サムライ3 技術点7 体力点6】
1R (サムライ1/15)(ブリッツ/19) サムライ1/体力点-2
2R (サムライ1/12)(ブリッツ/21) サムライ1/体力点-2
3R (サムライ1/13)(ブリッツ/24) サムライ1/体力点-2
4R (サムライ1/13)(ブリッツ/21) サムライ1/体力点-2 ←斬殺!
ちゃーらちゃー、ちゃちゃーちゃちゃー♪ ちゃーちゃーちゃー、ちゃちゃー♪
ちゃーらちゃー、ちゃちゃーちゃちゃー♪ ちゃらららーちゃちゃー♪
5R (サムライ2/12)(ブリッツ/19) サムライ2/体力点-2
6R (サムライ2/20)(ブリッツ/21) サムライ2/体力点-2
7R (サムライ2/20)(ブリッツ/出目1・2) ブリッツ/体力点-2
8R (サムライ2/18)(ブリッツ/19) 運試し吉 サムライ2/体力点-4 ←斬捨!
ちゃからっちゃちゃー♪ (ちゃかちゃー!) ちゃからっちゃちゃー♪ (ちゃかちゃー!)
ちゃーらり、ちゃーら、ちゃーらり、ちゃらっちゃちゃー♪
9R (サムライ3/15)(ブリッツ/19) サムライ3/体力点-2
10R (サムライ3/16)(ブリッツ/19) 運試し吉 サムライ3/体力点-4 ←斬捨!
ちゃーらちゃー、ちゃちゃーちゃちゃー♪ ちゃーちゃーちゃー、ちゃちゃー♪
ちゃーらちゃー、ちゃちゃーちゃちゃー♪ ちゃーちゃりちゃー、ちゃちゃー♪ (ででーん!)
勝利でござる!
拙者は刀についた血潮をぬぐい「さあ、他に相手をする者はいないのか?」と、他の悪サムライどもを睨みつけて大見得を切る。3人を次々と斬り伏せた将軍指南役の剣の技を見せつけられては、他のサムライどもは尻尾を巻いて退散だ。はっはっは(`∀´)
貞信公の手先の悪党どもがほうほうの態で逃げ出していくのを見て、安堵した村人たちが家の中や隠れたところから飛び出してくる。ある者は歓喜の声を上げ、他の者は身内の死を悼んで泣きわめいている。
そして、村を救った拙者の元に、平伏しながら長老が挨拶にやってきた。
この村の長は忍次(にんじ)という名を持つ年老いた百姓だ。ご覧の通り、食べ物も金子もすべて貞信公に奪われた貧しい村だが、せめて感謝のしるしにと、村に伝わる秘蔵の品を受け取ってもらいたいと言う。いや、ホント、おかまいなく・・・(´ー`)ノ
村長「まことに・・・まことに・・・ありがとうございまするっ!!」
ブリッツ「いやいや苦しゅうない。当然のことをしたまでのこと」
村長「八幡国はひどい状態を呈しておりますが、誰かがかつての栄光を受けつがねばなりませぬ。さあ、われらが殿、これをば受け取ってくださりませ!」
そう言って忍次は、軸が三本ある車輪を絵柄にした赤い絹の鉢巻を差し出す。おお、この“団子三兄弟”の家紋は・・・まさか!
「この村に生まれた伝説の英雄、新免武蔵(しんめん・むさし)の鉢巻でございまする」と、村長の忍次は誇り高く告げる。これを受け取れるとは何とも大きな名誉じゃ!新免武蔵こそ八幡国に伝わる偉大な剣士だったからだ(何となくパチものっぽいが)。
剣聖の魂を受け継いだ拙者には名誉点+1と運点+1が与えられる!!
ちょうどそのとき、村の中で騒ぎが起きる。
何人かの村人が傷ついたサムライを捕えたのだ。どうやらこ奴、村を襲った悪サムライの一味で、逃げ遅れたようだ。
やがて血だらけの包帯を頭に巻いた若くすんなりしたサムライが拙者の前に放り出された。後ろ手に縄を縛られている若きサムライは、恐れを決して見せまいと、威儀を正して拙者を堂々と見据えている。
家を焼かれた村人たちは、大きな憎しみで「殺せ!殺せ!KO・RO・SE!!」と大合唱を始める。長老の忍次も「どうかこの忌まわしい人殺しを、一刀のもとに斬り捨ててくだされ!」と拙者に頼んでくる。
(1)村人たちの願いを聞き入れて、このサムライを斬るか?
(2)彼の命を助けるか?
拙者は・・・刀を鞘の中に収めた・・・。
無抵抗の者を殺しては、あいつらがやったことと同じじゃん。それってサムライとしてどーよ?
そう思ったので村人たちの期待に背き「このサムライを冷酷無残に殺すことなど、私には出来ぬ」と宣言する。そして捕虜の縄を解いた。
拍子抜けした村人はがっかりして失望の叫びを上げる。しかし正々堂々と異議を唱える者はなく、やがてその声は下火になっていった。
一方、助けられたサムライは拙者の仁徳に心を打たれたようだ。頭を深く垂れ、自分の刀を差しだしてくる。それは恭順のしるしだ。
若きサムライ「かたじけなくございまする。我が殿」
ブリッツ「武士の情けじゃ。だが、次はないぞ」
若きサムライ「長谷川将軍への思いはこの胸にあったのですが、それを口に出すことは許されませなんだ。なぜなら、私は貞信公の家来だったものですから」
ブリッツ「気持ちはわかる。悪い主君を持つと、大変でござるなあ」
サムライは悪い主人でもお仕えせねばならぬのじゃ。忠節の道は険しいのう(ノ∀`)
しかしこの若きサムライは、拙者の前に差し出した刀を戻そうとはせず、決然とした表情でこう告げるのだった。
若きサムライ「だが、たった今、私は裏切り者貞信公の家来をやめ、わが刀にかけて殿の忠実な家来になることを、お誓い申し上げます!!」
ブリッツ「な、なぬう?」(゚д゚)
こりゃあ困った。予想外の展開になってしまった。
だがここで断って見捨てると・・・こいつ、なんとなくハラキリしそうだし、それに村人も復讐でこいつをリンチしかねない。それもまた見殺しにするようで夢見が悪い。ううーむ。
結局、拙者はこいつを一緒に連れていくことにした。まだ完全に信用できるかどうかイマイチわからぬが、まあよい、こ奴がイキルの密偵だったら斬り伏せればよいことよ。
ブリッツ「さて、お主の名は?」
若きサムライ「弓常茂市(ゆみつね・もいち)と申します」
ブリッツ「ふむ・・・では茂市、ついて参れ。そして案内せよ」
茂市「どちらまで?」
ブリッツ「知れたことよ、貞信公の居城じゃ!」
闇将軍イキル退治はちょっと後回し。
将軍の威光は守らねばならぬのじゃ(#゚Д゚) ゴルァ!!
鬼女に萎える --Sword of the Samurai--
【技術点14/14 体力点16/23 運点13/14】 【名誉点4】
決めた。もう決めたよ。反逆者の貞信公を成敗いたそう。
その勇敢な判断に名誉点+1だ。やりい!(・∀・)
しかし「ええーたった2人だけで、敵の根拠地に特攻かよぉ」みたいなカンジで、茂市はちょっと顔を曇らせている。
だいじょーぶ!なんとかなるって。だって拙者、技術点14よ。ハウスルールで1ゾロと1・2の出目は負けちゃうけど。
茂市「わかりましたご主人さま。サムライとしてやらなければならないことと存じます。私は城の背後にある秘密の裏口を知っておりますし、合言葉もわかっています。そこからなら、無事に城中に入れましょう」
ブリッツ「うむ。頼むぞ茂市!」
茂市「私のような身分の低い者が、ご主人様のような高貴なお方を案内することが許されるなら、お連れ申し上げます」(微笑)
ブリッツ「 ・・・ ・・・ ・・・ 」
皮肉なのか本音なのか、イマイチわからん(´・ω・`)
八幡国人特有の回りくどい言い方とアルカイックスマイルに惑わされつつ、拙者は道案内のままついていく。果たして弓常茂市は、本当に味方となってくれるのか?
やがて貞信公の城に到着した。夜まで待ってから、茂市の言う“秘密の裏口”まで移動する。
茂市は城壁のある部分まで歩いていくと、拳でそこを叩く。すると羽目板の一つが開いて、2つの目が覗いてきた。
見張り番「お前は誰だ?」
茂市「茂市です。貞信公の命により、夜間の巡察から戻ってまいりました。合い言葉は“桜花”」
見張り番「よし、入れ!」(ぎいっと、木戸が開く)
ブリッツ「や、どーもどーもヽ( ´ー`)丿」
見張り番「何、貴様・・・はぐうっ!」
ドコッ☆ガスッ☆
中に踏み込んだ拙者は、相手が一言も発しないうちに、見張り番を一発食らわせて気絶させる。さあ、さっさと移動するでござるぞ。ついてこい茂市!!
拙者たちは闇に紛れてシュタタタと駆けていく。城壁の内側は粗末な家や馬小屋、そして仏塔のような屋根と奇怪な彫刻を施した天守閣がある。あそこに貞信公がいるのか!
だが天守閣にたどり着くには、大手門を通らなければならぬ。
そして大手門を固めているのは、2人の番兵。類人猿のように毛むくじゃらで、尖った爪と牙を持ち、醜い鼻が特徴の忌まわしい人間もどき。こ奴らはぼろぼろの汚い鎧を身につけているが、持っている武器だけはピカピカだ。おそらく貞信公は、影将軍イキルから武器供与を受けているのだろう。
ブリッツ「うむ、こ奴らは、オークだな!」
茂市「否、あの種族は、鬼女(きじょ)でござる」
ブリッツ「ういっ?!つーことは、あああ、あれは女なのか?」
鬼女1(股をボリボリかいて)「あー。だりー。オマタかゆいしちょっとおー、みたいな」
鬼女2(痰をペッと吐いて)「ねー今日、これから踊り行く?行くっしょ??みたいな」
なによそのヤマンバぶり。
突破する気、萎えたでござる('A`)
しかし醜いとはいえ、女子であることに変わりはない。そして女子を刀で斬るのはサムライのやることではないのう。
だから弓で仕留めることにしよう(ええーっ!)
なんとなくこいつらは、できる限り素早く、速やかに倒したほうが世のため人のためという気がする。そのためにはこれがいちばんでござる。
つーわけで、弓術のたしなみを持つ拙者は、矢を2本、立て続けに射る!!
2回連続で技術点チェック・・・成功!成功!
ピュー、ビシイッ!!×2
拙者の放ったかぶら矢が2本とも鬼女の首を貫通する。彼女たちは音もなく倒れた。
「素晴らしい技ですね。ご主人さまは剣の道と同じく、弓術でも達人なのですね!」茂市が賞賛の声を上げる。この言葉には何の皮肉も込められていなさそうだ。
「さあさあ、無駄口を叩いているヒマはないぞ」ちょっと照れて弓をしまう拙者。そして先を急いで、大手門を抜けて天守閣に入った!!
しっかし無駄に贅沢な間取りじゃのう(´・ω・`)
天守閣の中は長い廊下にたくさんの部屋。迷路のように入り組んでいるので、拙者たちはすぐに迷ってしまう。ほとんどの部屋はからっぽだ。ううむ、まずい。このままではいずれ囲まれてしまう!
拙者たちは焦って走り回るが、広い城内、貞信公に出くわす幸運は無に近い。仕方ない。一時撤退か?
そう考えつつ廊下の角を曲がったところで・・・どしん☆
太った殿様「へぐ!」
ブリッツ「イタタタ・・・」
太った殿様「気をつけよ、そこつ者が!カーツ!!」(`Δ´)
ブリッツ「あうう、すいませんでござる」(;´Д`)
太った殿様「まったく近頃の若い者は!何じゃそのマゲの色は!!」
ブリッツ「いや、拙者、毛唐者ゆえ、これは地毛でござる・・・」
誰かとぶつかってしもうた。てへっ。
しかも理不尽に怒鳴られてしまったよ。怒ってどすどすと去っていく太った殿様。ゆったりした着物に黄金の葉の文様を散りばめた羽織。そして将軍であることを示す冠を被っている。
え?将軍??ちょちょちょ、ちょこっと待てい!!
茂市「あれこそは貞信公!」
ブリッツ「ここであったが100年目。逆賊、覚悟せよ!」(しゅきーん、と剣を抜く)
貞信公「誰か、誰かある!曲者じゃ!であえーであえー!」
拙者たちが刺客であると気づいたので、恐怖の叫びを放つ貞信公。さっそく主人を守ろうと2人の近習(側近)が前に立ちはだかった。
そのうち1人は茂市が相手する。拙者の相手は右側のゴツゴツした身体つきのサムライだ。
お互いに一礼してから、チャンバラが始まる!!
【貞信公の近習 技術点9 体力点8】
1R (貞信公の近習/18)(ブリッツ/20) 貞信公の近習/体力点-2
2R (貞信公の近習/16)(ブリッツ/18) 貞信公の近習/体力点-2
3R (貞信公の近習/14)(ブリッツ/21) 貞信公の近習/体力点-2
4R (貞信公の近習/14)(ブリッツ/23) 貞信公の近習/体力点-2 ←斬捨!!
ずんばらりっと斬り捨てた後、もっかい、礼!
そ れ か ら ・・・ 拙者は貞信公を追いかけーる!!! ε=ε= (ノ゜ω゜)ノ
ぶざまなり貞信公 --Sword of the Samurai--
【技術点14/14 体力点16/23 運点13/14】 【名誉点5】
もう1人の近習は茂市が斬り伏せた。拙者ほどの剣の腕がない彼はいささか傷を負ったらしいが、私を見てにやりと勝利の笑みを浮かべる。
そして天守閣をドタドタドタと逃げ回る貞信公を追うかける拙者たち。
鍛え抜かれたサムライの脚力に対し、暴飲暴食で緩み切った殿様の体力では、いずれ追いつくのは必定。豪勢な造りの茶の間に転がり込んだところを、ついに捕捉したぞ。ふっふっふ、将軍家にたてつく謀反人め、覚悟せよ!!(きらーん!)
貞信公は部屋の片隅にある仕掛け扉を開けようとしているが、情けないことに、蓋が重くて持ち上げられないらしい。とうとう拙者と茂市に追いつかれて、観念して土下座する。
貞信公(わなわなと震えて)「い、命だけはお助けを、勇敢な剣士様」
茂市「見苦しゅうございますぞ、貞信公殿!」
貞信公「なにもかもイキルのせいだ!おかげで、わしは正しき将軍様に背くことになってしまった」
ブリッツ「それも貴君の心の醜さゆえの事。いさぎよく最期を迎えられよ」
貞信公「どうかお許しを!これからは将軍の忠実なる僕になりますからっ!」
あまりにも小物臭で情けなや(ノ∀`)
軽蔑と嫌悪を感じながらじいっと見下していると、細くいじけた目つきの貞信公が・・・
茂市「振津殿、危ない!!」
ブリッツ「むうっ!」
騙し討ちとは卑怯也!貞信公は懐に隠していた短剣を投げつけてきた!
カキーン!心臓に刺さる寸前に刀で跳ね返したものの、逸れた切っ先が拙者の太ももに当たり、体力点-3だ。
だがこれで最後の悪あがきも使いきった。貞信公はよろよろと立ち上がり、「この糞ったれがアアアア!」と、絶望の叫びとともに突進してくる。拙者と茂市はそれを受けて立ち・・・
キン!ドシュ!ズバアア!
さして手間もかからずに、貞信公に止めを刺したのだった。重畳至極!(^v^)
かくして裏切り者の貞信公は死んだ。将軍の威光と八幡国の秩序は保たれたのだ。はびこる悪を倒したこと、さらには哀れな村人たちの仇を取ったことにより、名誉点+1で候。
はてさて、貞信公はそこかしこで様々な財宝を略奪し、この城に貯えていたようだ。やがて大きな箱が見つかり、カパッと開けてみると・・・わぁお!(゚∀゚)
小判100両と素晴らしい仕上がりの鎧が入っている。鎧はデブの貞信公が着るには小さ過ぎたのだろう。だが拙者にはぴったりだ。とても軽い金属で作られており技術点+1である!(だが技術点は原点なので、このままです)
それから巧緻な造りの矢羽根も1本入っていた。こ、この矢は・・・
弓術をたしなむ拙者は聞いたことがあるぞ。伝説の弓師である常原(つねはら)が作ったもので、悪を追い払う法力を有する白鷲の矢(しろわしのや)ではないか!!
サムライならば誰もが憧れる類い希なる武具を握りしめ、じーんと感慨に浸る拙者。だが、その時間は長く続かない・・・
(殿!殿ぉー!!) (曲者じゃあーー!!)
家臣の叫び声と廊下をドスドス駆け巡る音が近づいてくる!
茂市「追手でござる!」
ブリッツ「うむ、長居は無用!!」
拙者と茂市は貞信公が開け損なった仕掛け扉を開ける。そこから城外へ抜けることにした。
仕掛け扉の向こうは闇の中へ落ちるがごとき階段でござる。用心深く一段一段、踏みしめて降りていく拙者たち。
ガシャン!階段を降りきったところで、いきなり背後で鉄格子が降りた。ま、あの悪趣味な天守閣に戻る気は毛頭ないが、もう前に進むしかないのう。
じゃあ腹を据えて、ここで食料食っとくか、茂市、お主にも分けてやるわ。体力点+4でござる(残り9個)。
ちょっと元気を回復してから、ひたひたと湿った地下道を再び歩き出す。そこでふと、忠実に後ろをついてくる茂市に、拙者は語りかけた。
ブリッツ「ところで茂市よ」
茂市「はっ」
ブリッツ「悪とはいえ、主君が倒された今、お主はいかがする?」
茂市「本来ならば地獄の底まで、振津殿にお仕えしたいところでございますが・・・」
ブリッツ「いや、あまり無理せんでもええぞ。国に帰って親孝行しろ」
闇将軍イキルが相手じゃあ、お主の実力では厳しいのお。
でもそんなことは言わない。相手の誇りを傷つけちゃうからな。
茂市「さすればお言葉に甘えまして、妻と共に商いでも初めてみましょうかな、ははは・・・」
ブリッツ「何と、おぬし、女房がいるのか!」( ゚∀゚)
茂市「娘もおります。年端もいかぬ3歳ですが」
ブリッツ「かわいい盛りじゃのう」(^v^)
茂市「ええ、貞信公の下す悪の命令に悩まされることもなく、お天道様の下で大手を振って、娘に会えまする」
ブリッツ(しみじみと)「・・・ええのう」
だけど、ちょっと、これって死にフラグ(・A・)
やがて青白く陰気に光る大きな洞窟に、拙者たちはたどり着いた。なんだか嫌な臭いがする。地面に散らばっているのは、古い骨、ぼろぼろの着物、錆びついた武具・・・
そして光の正体がわかる。夜光をぼんやり発しながら蠢いて、拙者たちの方に向かってくる巨大な怪物!拙者は直感した。大きく動くと襲いかかられる!!
恐ろしき異形の怪物を目の当たりにして、唾を飲み込みつつも、拙者は肝を据えてじっとその場に踏みとどまる。しかし恐怖に耐えきれなくなった同行者の茂市は・・・
茂市「う、う、うわああああ!」
ブリッツ「いかん、動くな、茂市!!」
あ、やっぱりさっきのは、死にフラグ。・゚・(ノД`)・゚・。
弓常茂市の最期 --Sword of the Samurai--
【技術点14/14 体力点17/23 運点13/14】 【名誉点6】
幽白色にぼんやり輝く魔物。尖った歯が並ぶ大きな口、そして陰険な悪意剥き出しの2つの目、たくさんの脚に支えられた胴体はところどころで節になっている。拙者たちが遭遇したのは、40本もの足を持つ巨大なお化け百足(むかで)だ!!
まず、恐怖に駆られて叫びを上げた茂市が標的になった。こ奴は首をもたげると、まるで蛇みたいに素早く茂市の腕に噛みつく!!
茂市「ぎゃああああああ!」
ブリッツ「いかん!間に合わぬ!!」
拙者の足の運びは、一歩、茂市に届かなかった。そして容赦なく、あっという間に茂市の腕は怪物によって肩から切り離されてしまう。哀れな茂市は唸り声をあげて地面に転がり、苦痛でのたうちまわるしかない!
次の餌食として、拙者の方へカサカサカサと忍び寄ってくるお化け百足。拙者は急いで弓をつがえた。まだ距離がある、相手が近づいてくるまでに2本ほど撃ちこめる!!
弓術の技術点チェックは・・・成功!失敗!柳葉の矢が2本中1本命中した。相手の体力点を2点減らしてから接近戦に移る!!
【お化け百足 技術点7 体力点18】
1R (お化け百足/19)(ブリッツ/18) ブリッツ/体力点-2
2R (お化け百足/12)(ブリッツ/25) お化け百足/体力点-2
3R (お化け百足/17)(ブリッツ/出目1・2) ブリッツ/体力点-2
つ、強い、なぜだ?技術点は圧倒的にこちらが上なのに・・・(><)
そうか。茂市を失った拙者は怒りで冷静さを欠いている。平常心を思い出せ!!
4R (お化け百足/18)(ブリッツ/25) お化け百足/体力点-2
敵の強烈な噛みつきを紙一重でかわし、反撃を叩き込む!
5R (お化け百足/12)(ブリッツ/19) お化け百足/体力点-2
そうだ、これが己の戦い方よ!思い出したわ!!
6R (お化け百足/14)(ブリッツ/21) お化け百足/体力点-2
7R (お化け百足/14)(ブリッツ/18) お化け百足/体力点-2
8R (お化け百足/17)(ブリッツ/22) お化け百足/体力点-2
9R (お化け百足/11)(ブリッツ/19) お化け百足/体力点-2
斬!斬!怒涛の流れでお化け百足の節を1つずつ切り開いていく。そして・・・
10R (お化け百足/10)(ブリッツ/17) 運試し吉 お化け百足/体力点-4 ←成敗!!
これで止めぞ!チェストーーーー!!
ぐっさり!奴の黒い目に刀を深く押し込む!怪物は断末魔のガラガラ声を上げながら転げ回る。それを避けて茂市の身体に駆け寄る拙者。
やがてお化け百足は動かなくなった・・・しかし茂市も・・・死相が表れている・・・拙者はこの若きサムライを抱きかかえ、無駄だと思いながらも慰みの言葉を告げるほかなし。嗚呼!!
ブリッツ「大丈夫だ、腕1本失っただけではないか!」
茂市「そ、それでも・・・」
ブリッツ「妻と子に会うのであろう?茂市!!」
茂市「私は殿に見守られ・・・名誉ある戦いの中で・・・死ぬことが・・・」
ブリッツ「おい、目を閉じてはならぬ!!」
茂市「できま・・・し・・・た・・・(がく)」
こうして茂市は出血多量で死んだ。彼の無残な死に様を見て、拙者はしばし黙祷する。
しかし、ここで悲嘆に沈む暇はない。拙者は使命を果たさねばならないのだ。
さらばだ、気高きサムライよ!!(;_;)
さて、茂市の亡骸を葬ってから気づいたのだが、お化け百足の洞窟には、以前の犠牲者の遺物も散乱していた。その中には貴重な物もある。ここで腐らせてもしょうがないので、これからの戦いに役立ちそうな物は持っていくとしよう。
まずは小判15両。旅の路銀とするため、拙者はそれを財布に入れる。
それから、精巧に作られた美しい銀の兜。これを被ってみると・・・あ、あり?・・・痛い!拙者の脳に槍で突き刺すような痛みが走る!しまった!これは「あやかしの兜」という呪いの一品だったのだ!いささか感覚が麻痺した拙者は技術点-1也。くうっ(><)
まあ、失ったものは仕方ない。後悔先に立たず。“いっつ・のー・ゆーず・くらいんぐ・おーばー・すぷりっと・みるく”でござる。気を取り直して他の品物を吟味する。
ええとあとは・・・古い鉄の扇があった。白地に青い輪が描かれ、そこに9本の黄金の矢羽根が刺さった絵柄だ。まあ、何となく侘び寂びを感じるので、持っていくことにしよう。
それからこれは?瓶に詰まった薬じゃ。鼻を近づけると嫌な臭いだが、“ぐっど・めでぃしん・いず・びたー・いん・じ・まうす”ということわざもある。思い切って飲んでみるとしよう。ぐびっ。
おお!喉が焼けるほど熱くなるが、拙者の身体に活力が湧いてキタ━(゚∀゚)━!!
臓腑がポカポカして体力点+3じゃ。さらにもう1服分残っているぞ。これはいつでも飲んでよくて、そのときは体力点を5点回復できるのだ。
よし、こんなものだな、うむうむ(`・ω・´)
目ぼしいものがなくなったので、拙者は茂市を埋めた土饅頭に最後の別れを告げ、地下道を先に進むことにした。
やがて道は登り坂となる。そして貞信公の秘密の脱出路は、丘の上に突きだした、岩陰に開いた小さな出口で終点となった。
ふう、久しぶりの外気じゃ。美味しいのう。さっきの戦いでお化け百足にしこたま噛まれたこともあるので、ここで一心地ついて食料を摂ろうか。体力点+4じゃ(残り8個)。
それから方角を確認する。この丘にはなだらかに下って浅い谷間に続く街道があった。この街道を北にたどっていけば処水山。そしてさらにその先には、闇将軍イキルの潜む鬼軽城があるのだ。再びここからは一人旅か・・・
そして振り返れば、城主が殺され、てんやわんやの貞信公の居城が見える。
ブリッツ「茂市よ、お主の死、無駄にはせぬぞ・・・」
離れ行く城を仰ぎ見つつ、拙者は呟く。
それから決意を新たにして、街道を歩いて北へと向かうのだった。
影の森に潜む竜(たつ)の謎かけ --Sword of the Samurai--
【技術点13/14 体力点20/23 運点12/14】 【名誉点6】
ここが影の森か・・・(・ω・)
貞信公の居城から浅い谷間を抜けると、街道はうっそうと茂る森の中に入っていく。不気味さにちと惑わされるが、どのみち、ここを通らなければ鬼軽城にはたどり着けないのだ。拙者は意を決してズンズン踏み行っていく!
曲がりくねった小道を歩く。樹木が密生しているので日の光も差し込まぬ薄暗さじゃ。時折光が入ってくるところは、空中に漂う埃が照らされて一条の筋になっている。聞こえる音は、拙者の足音と、鳥の鳴き声と、ときどき響き渡る獣の叫び声。まるで白日夢のようだのう。森の息吹を思う存分吸入して気分さっぱりしたところで・・・・うおっと!
広い開墾地に出たぞ。いきなりの明るさに目がくらむ(@o@)
そして目が慣れてくると、その空地の中央には・・・
竜がいた。 工エエェェ(´д`)ェェエエ工
ドラゴンなどという、戦って何とか倒せるような貧弱な化け物ではないぞ。目の前に鎮座ましているのは竜(たつ)だ。巨大な身体は節くれだった胴体を持ち、4本の尖った爪のついた足。眼は大きな琥珀色で、翼を持たぬが空を歩くかのように飛行できる。八幡国最古にして最強の生物なのだ!
竜「影の森の中心によくぞ来たものだ。わしは天の掟に従って、この森を守る者」
ブリッツ「ははーっ!」
叡智に澄んだ美声で、竜は思慮深く語りかける。拙者はひざまずき、ただ頭を垂れるのみ。この種族に人間が勝てたことはない。いや、戦うことを考えることすらあり得ないのだ。
そして万物の主たる竜は--もしも笑うということができればの話だが--心なしか微笑んでいるようにも見える。八幡国の昔話では、竜は気まぐれに英雄の前に現れ、過酷な試練を課すという。それは時に命をも奪うが、もしも生き残れたら大きな助けを与えてくれるそうだが・・・
竜「お前はわしが出す2つの謎を解かねばならぬ。正解が出せれば、お前はこの森を通り抜けることが許される。さもなければ・・・」
ブリッツ「さ、さもなければどーなるでありらりるあ・・・」(しどろもどろ)
竜「ふふふ、わしはお前を食べてしまう」
ブリッツ「 ( д ) ゚ ゚
」
竜「ここから逃げようなどと考えなさるな。わしの謎を解かずにこの森を抜けだした者などいないのだからな。ふふふふふ」
い き な り か 。
もうどうにもならぬシチュエーションなので、拙者は竜と謎かけ勝負に突入する。ごくりと生唾を飲み、竜の出してくる第1の謎に構える拙者。さあ来い!真のサムライは頭も切れるということを見せてやるわ!!щ(゚▽゚щ)カモーン
竜「さて、お前さん、第1の謎々を出すぞ。
乳のように真っ白な大理石の部屋の中 絹のように柔らかな肌に包まれて
泉のように透き通ったその中に 黄金(きん)のリンゴがあったとさ
このお城には扉はない だけど盗人たちは押し入って 黄金のリンゴを持っていく
これはなーんだ?」
竜は物欲しそうにじっと拙者を見つめている。答えは以下の13文字の中から、何文字分かを選んで組み合わせると出てくる。それらを足したパラグラフに進めばいいのだ。
=========================
さ=1 ご=2 か=3 な=4 い=5 や=6 た=7
ぎ=8 し=9 ま=10 け=11 り=12 ぞ=13
=========================
たとえば「梨(なし)」だと思ったなら、(な)4+(し)9=13だ。もちろん梨は答えじゃない。では正解は何かというと・・・む・・・むむ・・・むむむ・・・わかったナリ!!ヽ(・∀・)ノ
(注:あえてここはネタバレしません。このblogを読んでいる人も考えてみてねっ!) (^v^)ノ
ブリッツ「・・・ ( ほにゃらら ) でござるっ!」
竜「うむ。 ( ほにゃらら ) が正解じゃ。このお利口さんめが」
竜はちょっとがっかりしたようだ。だが、また徐々にあの、いたずらっぽい表情が戻ってくる。
竜「もう1問あるんだよ。
答えがわからないと意味があり 答えがわかっちゃうと意味がなくなるもの
これはなーんだ?」
今度は文字の横の数字を掛け合わせねばならない。
しかしこれは簡単至極!ふっふー!!(
’3’)
答えは「なぞ」でござるからして、(な)4×(ぞ)13=52が、拙者の進むべき項の番号よ!!
竜「答えは“謎”。そう、その通りだ。畜生!」
竜はびっくりして身体をこわばらせる。一瞬、悔し紛れに襲いかかってくるかと思ったが、謎かけ勝負を正々堂々と解いた拙者にそんなことするほど、竜は器の小さな生き物ではない。首をうつむかせて、厳かに語りかけるのだった。
竜「お前は自分の力で道を切り開いた。通ってよろしい」
ブリッツ「有り難く候!」
竜「だが、ここを去る前に、わしの言うことをよく聞いておけ。万が一でも、お前が戦いの場に駆りだされて、大鬼を倒さねばならぬ事態がきたら、次のように唱えて地獄のお地蔵様(注:原文のまま)のご加護を祈るとよい」
ブリッツ「大鬼・・・地獄のお地蔵様・・・(・_・)」
竜「唱える文句はこの通り!では、さらば!!」
『願わくば地蔵尊、現れてわが思いを叶え給え』
竜は拙者に地獄のお地蔵様を召還する手がかりを告げると、ひゅうううっと空に舞い上がり、晴天の中へと去って行った。
そして竜が去った後の空地には、竜の姿をかたどったヒスイのお守りが落ちている。おお!これは幸運を呼ぶお守りではないか!!(運点+2)
拙者はそれを首に吊るし、意気軒昂として影の森を抜けるのでござるっ(・∀・)
葉隠橋の死闘 --Sword of the Samurai--
【技術点13/14 体力点20/23 運点14/14】 【名誉点6】
影の森を出ると、再び街道はきちんとした石畳に戻った。よしよし、ひとまずは安心だな。
そして次に差しかかりし場所は、川の上にのった小さな石橋。ここは平安川(へいあんがわ)にかかる葉隠橋(はがくればし)なのだ。そしてその向こうには北の山々が聳えている。
道草無用。サッサと渡ろうと橋に近づく拙者。ところが・・・
おろろ?だんだん周りの雰囲気が変わってくる???(゜д゜;三;゜д゜)
面妖なり。どこか別の世界に迷い込んだ感じぞ。いや、風景が変化したわけではないが、空がにわかにかき曇り、橋の下の川面は・・・うわあ!血のように赤くなり、おびただしい人の骨が浮いている!!
そして拙者の前、石橋の上に現れたのは、はるか昔に死んだ武者装束の亡霊!兜の中で髑髏顔がニタアっと笑みを浮かべ、両手に刀を持ち、背中に立てている旗指物もやっぱり骸骨の絵だ。そして旗には“悪・死”と大書されている。
ちょっともー、勘違いジャパニーズ。イタタタタ(ノ∀`)
その頭の悪い暴走族みたいなノボリ旗、何とかならんのかい?
しかしどんなにインチキくさくとも、こ奴が得体の知れない亡者であることには変わりない。さっそく亡霊武士はぴょーんと宙を飛び、拙者に斬りかかってきた!!
【亡霊武士 技術点9 体力点11】
1R (亡霊武士/17)(ブリッツ/20) 亡霊武士/体力点-2
だが、お主がどんな勘違いをしていようとも
2R (亡霊武士/15)(ブリッツ/20) 亡霊武士/体力点-2
拙者はこの橋を渡らせてもらうぞよ
3R (亡霊武士/14)(ブリッツ/19) 亡霊武士/体力点-2
ご勘弁願いたい!ズバッ!
刀を合わせること三合、いずれも勝利して相手をしたたかに斬りつけるが、この亡霊は痛みを感じておらず、戦いの間一言も発していない。そしてだんだん・・・な、なにいっ!奴の姿が透明になっていく!!Σ (゚Д゚;)
やがて身体の在りかを示す目印が赤い輪郭線だけとなった亡霊武士は、さらにぎゅんぎゅん速度を上げて拙者に襲いかかってくる。くう、ここまで見えにくいと、太刀筋も読み切れぬわい。ここから先のラウンドは技術点-2のペナルティとなる!
4R (亡霊武士/15)(ブリッツ/20) 亡霊武士/体力点-2
虚仮おどしじゃ!怯むな!!
拙者は勇気を奮い起し、心眼で敵に斬りつける。
ズバアッ!!手ごたえあり!!!(`・ω・´)
しかし亡霊武士はまったく動きが衰えず、またもや橋の向こう側へぴょーんと飛び退いた。そして奇妙な声を上げる。
「ヒョオオオオオ・・・ヒョオオオオオオ・・・」その不気味な叫びに呼応して、血の河に浮かぶ骸骨がカタカタカタと動き始める。生命が宿ったかのように、骨が組み合わさっていく!!
その骨々はとうとう6体の骸骨雑兵となりて、葉隠橋の上によじ登ってきた。これは不覚。どうやら亡者どもに囲まれてしまったようだ。
しかし、こんなこともあろうかと!!
ヤマトの真田さんのように、拙者は悦に入りつつ、以前貞信公の居城で手に入れていた白鷲の矢を弓につがえる。伝説の弓師である常原がこしらえた、霊験あらたかな魔法の破魔矢をくらうがよいわ!(; ・`д・´)
さあ、弓術の鍛錬を今こそ見せるときじゃ。キリリ・・・と弓を引き絞り、元凶の骸骨どもの首領である亡霊武士の胸をめがけて、解き放つ!いけえっ!!
(ヒューン)・・・(ビシイッ!!!)
見事命中!白鷲の矢は寸分違わず亡霊武士の胸へと突き刺さる。
「ヒョゥワアアア!」亡霊武士はここで初めて恐怖の叫びをあげ、がくんと膝を折り、地面に倒れ伏した。そして突き刺さった白鷲の矢もろとも骨が崩れ始め・・・細かい粉となり・・・さらさらさら・・・あとに残ったのは灰だけだ・・・
そして拙者を取り巻いていた手下の骸骨雑兵どもも、ぼちゃん、ぼちゃんと川に落ち、沈んで見えなくなる。やがて川面から血のような赤みが消え、空も明るくなってくる。周りの風景は元に戻るのであった。
ふうう・・・大丈夫?もう大丈夫ね??(゚∀゚ 三 ゚∀゚)ヒャヒャヒャ
こうして、見事、拙者は不死の亡者どもを撃退することができた。
葉隠橋を渡る際に、積もっている元亡霊武士の灰の山を探ってみる。それらをかき分けると、剣歯虎(けんしとら)をかたどった象牙の角笛を見つけたでござる。
ほほう、これは素晴らしい出来栄えじゃ。勝利の証として自分の物にしておこう。(*・∀・*)
平安川を渡ると、いよいよ北の霊峰処水山(しょすいざん)が近くなってきた。
葉隠橋のあとは特に何事も起こらず、拙者は山脈の麓、星が輝く夜空の下で野宿することにした。休めるときは休んでおかんとの。
ぐう・・・ぐう・・・ぐう・・・(ー_ー) 翌朝はすっきり目が覚めた。体力点+2じゃ。
さあて、いよいよここからは処水山。いちばん高い峰へと伸びるけもの道がついている。そこを辿って山を越えれば、闇将軍イキルが潜む鬼軽城が見えてくる!!
処水山の大勝負 --Sword of the Samurai--
【技術点13/14 体力点22/23 運点14/14】 【名誉点6】
ゆっくりと処水山の険しいけもの道を登る拙者。いよいよ明日は山頂に着こうというとき、ふと頭の上がむずむずしたので、見上げてみる、と・・・
でかい巨人がいた(=゚ω゚=)ウワオ
美しい錦装束に金銀の鎧をまとい、威風堂々と背が高く、筋骨隆々で赤い肌をした巨大な人間もどきの怪物。くるくる巻き毛の髪を持ち、脳天からは角が1本飛び出している。顔立ちこそ彫が深く整っているが、下顎から上に突き出した牙、そして浮かんでいる表情は邪悪そのものの怪物。こいつは・・・大鬼(おおおに)だ!
大鬼「お前は闇将軍イキル様のところに行きたいらしいな!!」
なんと力のこもった大声よ!空気が震えて拙者の腹の底までビリビリくる。
怯むな!(・д・) 舐められまいとじっと見上げて睨み返し、刀を抜く。
ブリッツ「いかにも!やあやあ、我こそは振津弾正!!」
大鬼「がーはーはーはー!そのためには、お前は、わしを倒して行かねばならぬ!!」
雷鳴のように轟く大鬼の笑い声。
ふと気付くと、おお!いかなることかっ( ̄□ ̄;)!!
拙者のいる場所は処水山の山頂ではなかった。それよりさらに上、天空の真っただ中とでも言えばいいのか、どの方向を見ても数多の星が瞬いている。いったい何が起き、どこに連れてこられたのか、それともこれは大鬼の繰り出した幻術なのか??
そのうち、身構えている拙者の周りに、いきなり扉が、そう、8つの扉が、取り囲むようにすうっと出現した。
全ての扉は透き通っており、その向こうには、砂漠、尖塔、森、沼などなど・・・様々な地形が見えている。扉の枠にはその地形を示す名前も記されている。
いきなりの場面転換に思わず眩暈でくらくらする拙者。傍らに立っている大鬼の声が、拙者の脳内を揺るがすようにガンガンと響き渡る。
大鬼「ここは“時空の中心”と呼ばれるところだ。どの扉の後ろにも強大な力を持つけだものがいる。お前は全力を尽くしてそれらを味方につけるよう、努力しなければならない」
ブリッツ「味方・・・だと・・・?」
大鬼「しかり。そうすれば、戦いの場で、それらがお前にとって強い味方となろう。すべて準備を終えたら、お前はこのわしを追って、“戦いの場”に来るがよい!!」
そう告げると、大鬼はのっしのっしと、8つある扉のうちの1つに、入ってしまった。「時空の中心」と告げられたこの場所、拙者の目の前から奴の姿は消えたが、雷鳴のような大声だけは未だに聞こえてくる。
大鬼「お前は、わしの手下の怪物たちと、“戦いの場”で対決しなければならぬ。万に一つではあるが、わしを倒してお前が勝てば、“悪魔の穴”に侵入し、イキル様と運命の対決をすることができるのじゃ。がーはーはーはー!!」
おそらく己が勝つと絶対的に信じ切っている、余裕の笑いが轟く。
ふうむ・・・要するに・・・拙者を取り巻く7つの扉を次々と開けて、そこに存在する怪物を打ち倒すなりなんなりして、自分の配下にすればいいわけか。そしてそこで成功した数だけ、怪物どもが拙者の味方になってくれる。
それから最後に“戦いの場”と記された扉に入って、そこで待ち受けている大鬼チームと対決しろ、と。それも勝ち抜ければ、闇将軍イキルの潜む鬼軽城に進撃できるわけだな。
吠え面かくな怪物め!(#*゚Д゚*)
この八番勝負を見事乗り切って、貴様など、けちょんけちょんにしてやるわい!!
大鬼「ではさっそく扉を選べ。この大勝負、名づけて・・・」
ブリッツ「おお!この試練の名は、何と申す?!」
大鬼「処水山八連制覇(しょすいざん・ぱーれんせいは)!!」
ブリッツ「 (´゚ω゚):;*.':;ブーッ
」
========================================
【処水山八連制覇】
伝説の名峰処水山にて繰り広げられる伝説の武闘試練。伝説によると、伝説の勇者が伝説級の戦いを挑み、伝説の怪物を打ち倒して伝説の軍団を作り上げ、最後に伝説の大鬼と対決する。この八番勝負を勝ち抜いた伝説の戦士は、伝説の武勲を得て大いなる伝説として讃えられる伝説がある。 (民明書房刊 『伝説の八幡国トラベルガイド』 より)
========================================
大鬼「お前に不幸が訪れんことを!がーはーはーはーはー!!」
やがて大鬼の笑い声は消えていき、拙者の周りに8つの扉が残された。
改めて見ると、実に様々な場所へと通じておるようだ。拙者の正面から時計周りに・・・
(1)究極山(きゅうきょくさん)の頂
(2)大草原
(3)神秘の山脈
(4)アコンの果てしなき砂漠
(5)古代の沼
(6)永遠の塔
(7)魔法の森
・・・そして、(8)戦いの場。
いずれも、ひと癖もふた癖もありそうな、バトルフィールドじゃのう。
ええい、待ち受けている危難はどこでも一緒じゃ。迷っておっても無駄なこと。片っ端から進入してみるしかあるまいて!
拙者は意を決して、1番目の扉「究極山の頂」の中に入っていく。
それでは『処水山八連制覇』、まずは第一の試練じゃ。
いざ、尋常に、勝負っ!!!ヽ(`・ω・´)ノ
竜と女魔法使い --Sword of the Samurai--
【技術点13/14 体力点22/23 運点14/14】 【名誉点6】
<<<しゅみみみん・・・>>>(←ありがちなSE)
拙者は「究極山の頂」と記された扉を抜ける。あっという間に拙者の身体は、奇怪な黄色い空にそびえ立つ鋭い頂の上にいた。
山がちな地形の八幡国にあって、最高峰を誇る究極山(きゅうきょくさん)。いつかは訪れたいと思っておったが、こんな簡単に山頂に到達できるとはなあ。
はるか下には赤茶色の大地が広がっており、ここから上にあるのは、オレンジ色の太陽以外に何もない。
いや、何かいる。空に小さな斑点が・・・どんどん近づいて大きくなってくるそれは・・・あっ、またあの生き物か。竜だ!
竜「おお、お前か。また会ったのう」
ブリッツ「ご機嫌麗しゅうござる」(ぺこり)
ここで現れたのは、影の森で謎を解いたら感銘して道を通してくれた、あの竜だった。
久しぶりに会う竜神様は、相変わらずの威風堂々っぷりで、大空を悠然と泳いでやってきた。だがその表情は、影の森のときに比べると幾分穏やかで、ちょっとホッとしてしまう。
おっと、そう言えば・・・「これは貴方の落し物ではありませぬか?」と、首に吊るしていたヒスイのお守りを高々と掲げる。それは竜が飛び去った後にポツンと地面に落ちていた、あのお守りじゃ。
すると竜はそれを見て、カンラカンラと笑い始めた。
竜「そうか!お前が“戦いの場”に臨もうとする人間なのだな。よくぞここまで来たものよ!」
ブリッツ「お誉めにあずかり恐悦至極で候」(´・∀・`)
竜「では、大鬼との戦いでは、わしはお前の手助けをしてやろう」
ブリッツ「まことでござるか!」
竜「わしも闇将軍イキルが倒されるのを見てみたいからな。“戦いの場”への扉を開けたとき、わしはお前のために姿を現していることじゃろう」
ブリッツ「かたじけない!!」
これは幸先良いスタートなり!
八幡国随一の強力生物である竜が拙者に加勢してくれるなら、鬼に金棒、サムライにチョンマゲでござる(^v^)
「その時まで英気を養っておこうか!」そう告げると、竜は再びぐわあっと大空へ舞い上がる。あっという間に成層圏くらいまで高度を上げ、見えなくなってしまった・・・
もうここですることは何もない。拙者は振り返って後ろの扉に入り、元の「時空の中心」に戻ることにした。
再び、星空の瞬く中に8つの扉が浮かぶ、「時空の中心」に戻る。
不思議なことに、戻ってきた扉は、まるで灰色の幕がかけられたみたいに向こうが見えなくなり、入れなくなってしまった。どのような結果に終わるにせよ、扉の中に入って試練を受けるのはそれぞれ一度きり、ということか・・・
さて、それでは次の試練だが、次はどの扉に入ろうか?
片っ端に時計周りで順繰りに入るのなら「大草原」の扉になるわけだが、それも単純すぎてひねりがないのう。
よし、じゃあ反対側に回ろう。拙者は「魔法の森」の扉を抜ける!
<<<しゅみみみん・・・>>>(←ありがちなSE)
すると静かな森の中にでた。
本当に不気味なほど静かで、動物や鳥たちも押し黙っているようだ。なるほど、あたりに魔法が満ち満ちている感じがする・・・
鍛え抜かれた冒険者の勘が告げる。もし、この森の奥深くに足を踏み入れたら、すぐに迷い、おそらく永遠に戻ってこれないだろう。背後に「時空の中心」へと戻れる扉があるので、必ずこの扉が見える位置にいなければならないな。
(がさっ) むむ、この音は???
森の木々を抜けて現れたのは、おお、なんとお美しい!!(*゚∀゚)=3
鮮やかな緑の着物をまとった、若い姫君でござった!
以前の荒くれ者時代の拙者なら「うひゃっほう!」とか言ったりしてナンパにかかるところだが、いやいやサムライとしてそれはどーよ。とりあえず礼儀正しく会釈しておこう。
ところがこの麗しい女性は、なんだか落ち着かない様子で拙者をぼんやりと見つめている。奇妙なことに、彼女の手と手の間で、パチパチ音を立てて青い火花が散っているではないか。
ここが「魔法の森」ということは、そうか、この姫君は魔法使いなのか?とすれば魔法の稲妻で黒焦げになりたくはない。紳士的な対応が無難とみた。
ブリッツ「拙者は振津弾正と申しますサムライです。大鬼を倒すための味方を集めている最中に、あなたと出会うことになりました。ええっと・・・あなたの名は?」
謎の姫君「私は・・・誰?わからないわ??」
ブリッツ「へ?」
謎の姫君「私が味方になる???どういうことなのかしら????」
どうやら彼女、電波入ってるみたいで候。(´Д`υ)
しゃべるのもストレスみたいで、ピキピキと眉根にしわを寄せているのがわかる。
ええっと・・・ええっと・・・やばいなこりゃ。なんだか「お仕置きだっちゃー!」てなカンジで電撃を撃ち込まれそうだ。よし、女性の機嫌をなだめるには、贈り物がいちばんナリ!Σ川‘ヮ‘)
というわけで拙者は彼女にアイテムを差し出すことにする。ここでの選択肢は3つ!
(1)象牙の角笛 (2)知恵の水 (3)あやかしの兜
(2)は持ってないから(1)か(3)なわけだが、ジャストミートしなさ感100%・・・(ノД`)
体に身につける装飾品ということで、どっちかといえば兜か。これなら失っても別に痛くはないし、ひょっとしたら彼女の脳波にドキュンと合って、電波受信状態が正常に戻るかもしれないでござる。
拙者は以前被って頭がぼんやりしたあやかしの兜を差し出してみた。
はい、これ、どうぞ!!( ´ー`)丿
ところが魔法使いの姫君は、これを手に取って一目見ると・・・
謎の姫君「いやああああ!なにこれえええええ!!」
いきなり放り投げ、怖れおののいて森の中に逃げ去ってしまった。あーあ・・・(´・д・`)
急いで後を追おうとしたが、いや、しばし待て!
先ほども確認したとおり、森の奥に踏み入れるのはまことに危険なり。そしてこれ以上粘って、もし彼女を味方にできたとしても、あの電波受信状態だったら気苦労多そうだし、なあ。
というわけで、ここはすっぱりあきらめて「時空の中心」に戻るとしようか。
『処水山八連制覇』は、まだまだ続くっ!!
巨大蛇とキリン --Sword of the Samurai--
【技術点13/14 体力点22/23 運点14/14】 【名誉点6】
またまた処水山の頂、「時空の中心」に舞い戻ってきた拙者。さて、第3の試練は、ど・れ・に・し・よ・う・か・な・しょ・う・ぐ・ん・さ・ま・の・い・う・と・お・り・・・
これだ!「古代の沼」!!(・∀・)
<<<しゅみみみん・・・>>>(←ありがちなSE)
ここは大きな沼に囲まれた小島だ。背後には「時空の中心」に戻れる扉が浮かんでいる。そして周りにある沼は、もう瘴気ムンムン!!(´Д`) 腐った臭いのする泥や、ネバネバした液体がぶくぶくと泡を立てている。
こ、こんなところで、出てくる怪物といえば・・・
ぐわばあーっ!!突然沼の泥水が飛沫を上げ、巨大蛇(おろち)が現れた!こ奴は拙者をひと噛みガブリといっちゃおうと「きしゃー!」と鎌首を持ち上げている。こんな攻撃的な奴を拙者はどう説得しろっていうのよ???
半信半疑ながらも、こ奴の興味をひきそうな持ち物を取り出す。だが使える品物で、本文中に指示があるのは・・・うーむ・・・「鹿の角」「象牙の角笛」「不死鳥のルビー」の3つだけか。
選択の余地がない。拙者はこの中で唯一我が物としている象牙の角笛を取り出し、巨大蛇に向かって吹いてみた。ぷ~ぱぷ~♪
そして、その効果は本文によると『・・・だが、蛇には耳がないようだ』というわけで、お約束通りの(´・ω・`)ショボーン
結局、戦うしかないでござる!
【巨大蛇 技術点10 体力点10】
1R (巨大蛇/19)(ブリッツ/22) 巨大蛇/体力点-2
2R (巨大蛇/15)(ブリッツ/25) 巨大蛇/体力点-2
3R (巨大蛇/21)(ブリッツ/20) ブリッツ/体力点-2
4R (巨大蛇/17)(ブリッツ/20) 巨大蛇/体力点-2
5R (巨大蛇/20)(ブリッツ/22) 運試し吉 巨大蛇/体力点-4 ←退治!!
でいさあ!大木の幹のような巨大蛇の首に向かって、拙者はくるっと回転して宙に飛び、必殺剣でしゅぽーんと斬り飛ばして退治した!ばっしゃー!おびただしい血液を振り撒きつつ、巨大蛇は絶命する。そして胴体はゆっくりと沼の中に沈んでいった。
すると間もなく「うわーい、餌だ餌だー♪」と言わんばかりに、水中に棲む他の生き物が屍骸をついばみ始める。
要するに、この怪物は仲間にできなかったなり(・A・)
ふう、戦い損か。他には気になるものがないし、何より瘴気で息が詰まる。さっさと背後の扉から戻るとしようか。
つーわけで、「時空の中心」に戻ってきた拙者。
次は・・・そうだな・・・ここに入ってみようか。「神秘の山」じゃ!!
<<<しゅみみみん・・・>>>(←ありがちなSE)
おお!さっきの究極山や処水山ほどではないが、ここも空気が薄い。拙者は高い山のふもとにいるぞ。
そして頂へ伸びる1本の道がある。登山道はなだらかだが、とても長くて疲れそうだ。そしてあたりを見回しても、自力で登る以外に方法はなさそうでござる。
しょうがないのう、では、覚悟を決めて登るとしよう!!
ひい、はあ、ふう、ひい、はあ、ふう、ひい、はあ、ふう・・・(´。`)アフゥ
やっと頂上に着いたぞ。そこに待ち受けていた怪物はというと、おおっと!
拙者は驚いて息を呑む。
力のこもった気品を漂わせ、馬の胴体に獅子の頭を持ち、巨大な翼をもつ神獣。炎のように輝く両目は、拙者の器の大きさを測ろうと、じいっとこちらを凝視している。
今市の都で史家から教わったことがある。これこそ、神々のしもべとして仕える知恵の動物。法と善をつかさどる兵士。キリンだ!!
拙者はぺこりと敬意を込めて一礼する。うむ、と言わんばかりに顎を少し傾けるキリン様。相変わらず拙者をじろじろと見つめる目は変わらない。だが、さっきの巨大蛇のような安直な戦闘には、ここでは至らなさそうだ。
なになに、本文によると、この時点で拙者の名誉点は6点でござる。5点以上あるわけだな。そうすると・・・
キリンが拙者を見る目は、徐々に、慈しみが満ちたものへと変わっていく!!
キリン「お前がやろうとしていることは正義の行いだ。お前は十分に選ばれる資格がある」
おー!どうやら拙者の積んだ人徳は、この神獣の目に適うものであったようだぞ(・∀・)
キリン「だから、わしはお前の味方になろう。戦いの場で大鬼と戦うとき、わしが現れることだろう」
ブリッツ「頼もしきお言葉にて候(●´▽`●)」
拙者への加勢を告げる、うっとりとするような神獣の美声。思わず聞き惚れてしまい、不思議と心が落ち着いてくる。しかし感謝の気持ちを述べようとする前に、キリンは雄叫びをあげると、天空高く舞い上がってしまった・・・
そして目の前に現れたのは「時空の中心」へと戻る扉だった。
心地よい充足感に包まれて、拙者はその扉を通り抜けるのだった。
ふうー、『処水山八連制覇』も第4の試練まで終わったぞ。
今まで味方にできた生き物は、竜とキリンの2つ。残りの扉は「大草原」「アコンの果てしなき砂漠」「永遠の塔」、そして最後にくぐるべき「戦いの場」か・・・
よーし、次はここにするでござる。「アコンの果てしなき砂漠」!!
ここでは何と遭遇するのかな~?
不死鳥と黄金騎士団 --Sword of the Samurai--
【技術点13/14 体力点20/23 運点13/14】 【名誉点6】
<<<しゅみみみん・・・>>>(←ありがちなSE)
うわ、熱っ!!(=´Д`=)
いきなり拙者の身体は熱気に包まれて、月代(さかやき)が汗でびっしょりになる。ここは「アコンの果てなき砂漠」という名のとおり、でっかい太陽が照りつける砂漠なのだ。そして拙者の背後には「時空の中心」に戻る扉がぽっかりと浮いている。
いやーもう、四方八方、どちらを見回しても砂ばかり・・・(くえええー!)・・・こんな過酷な環境で棲むことのできる生物なんて・・・(くえええええーーーー!!)
この鳴き声は何だ?(゚Д゚≡゚Д゚)
空の一角から金切り声とともに、不思議な鳥が矢のように直線で飛んでくる。金属のような金色の羽をもち、どんな大鷲よりも身体が大きい。そして黄色い炎に身が包まれているのに、取りそのものはちっとも燃えていない。果たしてこの怪鳥は・・・
わかった!拙者は火吹山の頂で見た夢で、こいつに出遭ったことがある(「雪の魔女の洞窟」参照)。ずばり不死鳥でござるっ!!
さあ、ここで持ち物チェック。「不死鳥のルビー」を持っているか???
持っちょりませぬ(´・ω・`)ショボーン
となると、この場で不死鳥を味方にできる品物は何もない。不死鳥は危険を感じるほど傍まで飛来してくると「くきゃあああ!」とわめいて炎を吐く。あ、あつ、焼けるっ!!
お尻が焦げちゃったい(体力点-2) ┐(´△`)┌
その場に踏みとどまって闘おうとも考えたが、以前、不死鳥には見果てぬ眠りから覚ましてもらった恩もある。もっとも、それは拙者が別の大陸亜蘭士阿(あらんしあ)にいた頃だから、こいつとは違う個体だと思うけどな。
しかし基本的には不死鳥って善の生物だから、戦って殺すのも--いや、不死鳥だからそう簡単には死なないと思うが--とにかく、あまり誉められた行為ではないと思われる。名誉点失ったりしちゃうかも。
結論。三十六計逃げるに如かずじゃ。拙者は背後の扉から逃げ帰ることにした!!
(ぼうっ!)←後ろから火を吐かれる
あうちっ。勘弁してくれでござる~ヽ(;´Д`)ノ
いやはや、「アコンの果てなき砂漠」は酷き場所でござった。
残る扉はあと3つ。「戦いの場」を除けば、仲間を得られるかもしれない場所は、あと2つか。
よし、今度はここに入ろう。「永遠の塔」じゃ!!
<<<しゅみみみん・・・>>>(←ありがちなSE)
風景はガラリと変わり候。
拙者は要害堅固な塔の上に立っており、周りは胸壁が囲んでいる。不思議なことに、眼下に見える地形はめまぐるしく変化しているもの也。森になったり、平原になったり。そして空も青空だったかと思うと、あっという間に夕焼けになったりする。まるで塔自体が、拙者をいろいろな場所に運んでいるかのよう。何とも面妖な場所じゃ。
バタン!階下につながる塔のドアが開いた。
むむっ!(`・ω・´;) 警戒して刀に手を伸ばし、ぐっと身構える。現れたのは・・・
体格の良い戦士が8人。いずれも背丈は歴戦のツワモノ風情。頭から爪先まで版金で覆われている鎧を身につけている。「ぷれーとめいる」というやつじゃな。ということは、こいつらは異国の「騎士」に違いない。彼らはみな水玉模様を散りばめた白いマントを羽織っていた。
やがてその中から1人が進み出て、兜の面頬を上げる。中に見えるのは、人種的に拙者と似通っている屈強な男の顔だった。
騎士「よくぞ来たな、この永遠の塔へ。我々は黄金騎士団と申す者。そして私は、団長のバーチ・ガイデスだ」
ブリッツ「八幡国剣術指南役、振津弾正でござる」(ぺこり)
礼儀正しく挨拶してきたので、礼には礼を以て返そう。拙者は刀から手を放す。
戦いに身を捧げる者同士、相通じるものを感じたのか、ガイデス卿も敵意を示さず粛々と話しかけてくる。
不思議なことにこの場所においては、拙者とこの騎士とは、言葉が通じるのだ!ヽ(・∀・)ノ
ガイデス卿「貴殿が戦いの場で我々を味方につけたいのなら、この問いに答えねばならぬ。貴殿は、我々に、我々の物であった“王の鉄扇”を返すか?」
王の鉄扇・・・これか?これのことか??
拙者は貞信公の居城の下、大百足の洞窟にて拾った鉄の扇を取り出し、バッと彼らの前で広げて見せた。
彼らのマントと同じ、白地に水玉模様を散らし、9本の黄金の矢が描かれたその工芸品を見て、ガイデス卿は「おお!」と驚いて息を呑む!
そして彼はひざまづき、拙者に対して臣下の礼をとる。ほかの7人もそれに従った。
ガイデス卿「貴殿が戦いの場に出たときには、必ず我々が現れ、お味方いたしましょう」
ブリッツ「うむ、苦しゅうない。その契約の印として、卿にこの扇をお返しいたそう」
ガイデス卿「有り難き幸せ!本当に長い間、我々はこの扇を探していたのです」
うやうやしく鉄扇をいただく騎士団長のバーチ・ガイデス。サムライに恭順の意を示すナイトなんて、しっかし本当に場違いな光景じゃのう(´∀`)
そんなことを考えてぷぷっと含み笑いなどしていたら・・・(しゅみみん)・・・あらららら・・・
いつの間にか、拙者は「時空の中心」まで戻ってしまっていた。
いろいろな怪物と遭遇したが、『処水山八連制覇』も残る扉はあと2つ。今まで加勢を約束してくれたのは、竜と、キリンと、黄金騎士団だ。
ちょっとここで一息入れようか。拙者は以前大百足の洞窟で手に入れた、瓶に詰まった薬を飲むことにした(ちなみにこの薬瓶、李帆備丹(りぽびたん)と書かれており、鷲の印がついておる)。
ぐびっとな。滋養強壮、栄養補給で体力点+5じゃ。ヽ( ´ー`)丿ウワーイ
さあさあ休養十分。「戦いの場」で待ち受ける大鬼はいちばん後回しにして、拙者は残った「大草原」の扉をくぐるっ!!
剣歯虎と大鬼軍団 --Sword of the Samurai--
【技術点13/14 体力点23/23 運点13/14】 【名誉点6】
<<<しゅみみみん・・・>>>(←ありがちなSE)
「大草原」と記された扉を抜けたその先は、この試練の中でいちばん気持ちよい景色が広がっていた。
拙者は青く澄みきった空の下、ところどころに低い丘や雑木林を交えた草原に立っていた。 背後には「時空の中心」に戻れる扉が宙に浮かんでいる。
とりあえずは風景を愛でつつ深呼吸。すー、はー・・・空気が美味ーい!ヽ(・∀・)ノ
斬った張ったの日常から逃避して、ついついくつろいでしまう拙者。しかしそんな観光気分も長くは続かなかったのだ。
突然草むらを分けて「ぐわるるる!」と巨大な獣が現れた。獰猛で凶暴な牙をもった剣歯虎(けんしとら)だ!
ホントにホントにホントにホントに剣歯虎だぁー!そ奴は拙者を一目睨むと♪ふっじー、さふぁり、ぱあーっく!!♪といったカンジで、全速力で突進してくる。
さて、拙者はどうする?持っていればの話だが・・・
おう!ちゃんと持っているともさ!!象牙の角笛!!
拙者はそれを取り出し、唇に当てて、強く吹く。ぷ~ぱぷ~♪大草原に耳をつんざく音が響き渡り、剣歯虎は足をぴたっと止めた。よし!巨大蛇のときは効果なかったが、今度はちゃんと耳がある獣だ。気高き響きをとくと聞けえ!!
さらに角笛を吹き鳴らすと、剣歯虎は敵意を潜めてゆっくりと近づいてくる。血に飢えた表情ではなく、好奇心を有した顔だ。
そして・・・(ごろな~ご♪)・・・拙者になついてきた!!
今や子猫のような顔をして、親愛の情で顔をペロペロ舐めてくる剣歯虎。うわあわ、臭い、口が肉臭いよお主は!!(;’A
’)
この虎は、拙者を角笛の持ち主と勘違いしているらしい。きっとそいつはご主人様だったのだろう。はるか昔にいなくなった・・・
まあとにかく、拙者は剣歯虎を仲間にしたでござる!!(^v^)
「時空の中心」に戻るとき、剣歯虎は不思議なほど知性を宿したまなざしで拙者を見つめていたのだった・・・
さあ、さあ、さあ、さあ!!!( ゚∀゚)=3
もう何度目か忘れたが、星の瞬く処水山の頂、時空の中心に戻ってきた拙者。とうとう『処水山八連大制覇』も大詰めぞ。ここまで7つの扉を抜けて、戦ったのは一度だけ、助力を得たのは4つの力。ここまでの首尾は上々というところか。
それでは行くとしよう。大鬼との決戦場「戦いの場」へ!!
<<<しゅみみみん・・・>>>(←ありがちなSE)
拙者は巨大な闘技場(ありぃな)に立っていた!!
何百段もある観客席はガラガラで、何千年もの間放置されていたような遺跡に見える。ところが拙者がこの場に現れると同時に、おおお、面妖な!
亡霊の姿が・・・続々と・・・観客席にて形を見せ始める!!(( ;゚Д゚))
奴らは拙者に害を為さぬようだ。観客席の石段に座って浮き浮きとおしゃべりしている様子で、どうやらこれから始まる大勝負において、どちらが勝つか賭けを楽しんでいるようにも見える。
ざりっ。背後に砂の地面を踏みしめる音がしたので振り向くと、いつの間にか後ろには、加勢を約束した4体の味方が現れていた。頼もしい拙者の仲間は、竜、キリン、黄金騎士団、そして剣歯虎だ!
竜「我ら古来の約定に従い」
キリン「サムライとともに戦う」
黄金騎士団「漲る力は正義のために」
剣歯虎「誇りを持って名乗りを上げん!!」
ブリッツ「あ、いざいざ、であえーであえーーー」(ちょーん!)
歌舞伎の顔見世のように大見得を切る拙者たち一同(=゚ω゚)ノぃょぅ
すると我らの眼前にドロドロドロ・・・と煙が湧きおこり、ばふーん!とその煙が吹き飛ばされると、その中から相手の軍団が現れた。大鬼!そしてその後ろには、3体の怪物!!
大ガマガエル「よくぞ言った。グエッグエッ」
大カマキリ「ここが墓場ぞ。きりっきりっ」
青銅の魔人「逃げ帰るなら今のうち。まじーんまじーん」
大鬼「さもなくば、尋常に、しょーおーぶーーーー」(ちょーん!)
対抗して見得を返す大鬼軍団。亡霊の観客はお互いの見せ場に大喜びしている!
さあ、ここで改めて相手の陣容を観察してみよう。
第1の怪物は大ガマガエル。ぬるぬるとしたイボだらけの皮膚を持ち、顔いっぱいに大きな口を開けてニタニタ笑っている。
第2の怪物は大カマキリ。固い殻に身を守り、恐ろしい口元をキチキチとせわしなく動かしつつ、威嚇の姿勢を決めている。
第3の怪物は青銅の魔人。山羊の足を持ち、高さは何と16尺と半(約5m)もある大男だ。緑青の吹いた肌だが、その目はらんらんと赤く炎のように燃えている!!
そして、大鬼だ。奴は狂ったように笑いながら拙者を見下ろしている。
大鬼「どうやら戦いの場には到着できたようだな。しかし、ここから生きては出られまい。こいつらは、俺が長い間手下としている魔物たちだ!」
3体の手下のうち、大ガマガエルがぴゅるるっと舌を出したり引っ込めたりして、グエッグエッと愉快そうに笑い転げる。どうやらあ奴が先鋒らしいな!
大鬼「さあ行け大ガマガエル。こいつを食ってしまえ!!」
大鬼の号令とともに大ガマガエルがぴょーんと飛び、ずしーん!地響きを立てて拙者の前に着地した。そして石段に座る亡霊どものボルテージも沸点に達し、闘技場の中は声なき声で盛り上がるのだ。うひょおおー(・∀・)
はてさて、この怪物に対し、拙者はどの味方を差し向ける???
ずっと拙者のターン!! --Sword of the Samurai--
【技術点13/14 体力点23/23 運点13/14】 【名誉点6】
さて、こちらの一番手は誰にしようか。と考えていると・・・
「グアッルルルル!!」背後で唸り声がした。おお、気合が乗っているようだな剣歯虎よ。俺に任せろと眼光らんらん輝いている。よし、先鋒はお前だ!行けえっ!!!( ・∀・)つ
待ってましたとばかりに剣歯虎が前に飛び出し、恐ろしい吠え声を上げる。大ガマガエルは怯んで後ずさった。気迫で圧倒しているぞ。ふっ、すでに勝負あり、だな。
その通り、剣歯虎は大ガマガエルがぴろーんと伸ばしてきた舌をかいくぐると、無防備となった相手の脇腹を鉤爪でひっかく。
それからは一方的な展開でござる。剣歯虎は相手のぶよぶよした身体をずたずたに引き裂き、噛み砕いてしまう。大ガマガエルは何の反撃もできず、べちゃあっと倒れて動かなくなった。
まずは一勝目!(^v^) 役目を終えた剣歯虎は拙者に向き直り、キラーンと牙を輝かせると、宙に飛び跳ねて姿を消してしまった。
大鬼「むう!ならば大カマキリのクルルクよ、こいつを倒せ!!」
大鬼が怒りに震えて叫ぶ。ご指名の大カマキリがキチキチと口を鳴らしながら拙者の前に参上だ。さあ、次峰は誰に任せようか?
ここで「私に任せてもらおう」なんて言いつつ、ずずいっと竜が進み出た。それではお願いするでござる!!( ・∀・)つ
「お安いご用!」竜は空中にふわりと舞い上がると、大カマキリめがけてまっしぐらに飛んでいく。大カマキリはそれを待ち受けて両手のカマを掲げるが、その防御の構えの上から、竜は炎の息を吐きつける!!
ぼ お ー ー ー っ ! !
大カマキリは瞬時に、藁に火がついたように炎に包まれ、数秒後には灰になってしまった。
そして相手を焼き尽くして、悠然と空を飛び続ける竜は「さらばだ、お前に幸運を。わしはもう行かねばならぬ」と言い残し、天空の彼方へと去ってしまうのだった。
これでニ連勝!亡霊の観客のどよめきが聞こえてくるようだ。大鬼は卒倒しそうなほど怒りで真っ赤な顔をしている。
大鬼「ええい!ガルガンチュワ!!行け!!殺せえっ!!!!」
敵の三番手、青銅の魔人がドシンドシンと地響きを立ててやってきた。
さあ、ここで拙者に残されているユニットカード・・・じゃないや(笑)仲間は、黄金騎士団とキリンだ。よし、ここは黄金騎士団!!
ブリッツ「ガイデス卿、お主の出番ぞ!!」
ガイデス卿「あいわかった。いくぞ諸君!名誉か、さもなくば死を!!」
騎士団全員「うおーーーーーーーっ!」( ゚`A´゚ )
鬨の声を上げ、騎士団は足並み揃えて突撃する。みょいーッ!!しかし迎撃するガルガンチュワの両目から赤い光線が放たれ、騎士団の一人が吹っ飛んで死ぬ。うわお!(@o@)
しかし仲間の犠牲をものともせず、勇猛な黄金騎士団はさらに突っ込む!!
そして彼らは長いロープを取り出した。剣で斬りかかる代わりに、彼らはガルガンチュワの光線をよけながら、敵の足元をぐるぐる回り、ロープを絡みつかせる。
そして騎士団全員でエッホ!エッホ!と引っ張ると・・・
ずずううん!ガルガンチュワは地面に引きずり倒された!!
そして両目の光が消え、横倒しになったまま、じっと動かなくなる。ただの大きな青銅の像に戻ってしまったのだ。はい、これでこっちの勝ちっ!!
一仕事終えたガイデス卿が、上気した顔でにっこり笑う。「我々は義務を果たした。戦いの鉄扇をもたらしてくれた勇者よ、さらば!」そう言うと彼らは瞬時に姿が消えてしまい、もとの次元に戻っていった。
三連勝!すごいぞ、ずっと拙者のターン!!(*・∀・*)
いよいよ、敵の本丸である大鬼との決戦でござる。
「ここまではうまく立ち回ったな。さあ、今度はわしが相手だ。殺してやる!!」そう言いながら、奴は鋲を打った太い鉄棒を振り回しながら拙者に迫ってくる。
だがその前に立ちはだかったのは、まだ残っていた拙者の仲間、キリンだ。
大鬼「うぬ!お前は!!」
キリン「くくく、我は神獣なり。お主の力、喰らわせてもらうぞよ!!」
大鬼が振りまわす鉄棒をひらりひらりと避け回り、一声、けぇーーーーん!と神々しい響きの叫び声を上げる。すると大鬼は力尽きたかのように、がっくりと膝をついた。
大鬼「あの獣め、わしの法力を封じおったな!」
キリン「私ができるのはこれだけだ。あとはあなたの腕次第。幸運を祈る!」
そう言うと、キリンはしゅみみんと消えてしまう。
そしてこの闘技場に残されたのは、スタミナ満点で気迫十分の拙者。そしてさっきのキリンに力を吸い取られて疲弊した大鬼のみ。
ふっふっふ。やっと大将の出番だ。待ちくたびれたわい。拙者はシュキーンと刀を鞘から抜く。さあ、覚悟を決められよ!ヽ(`Д´)ノ
沸騰するかのような怒りの咆哮を上げて大鬼が立ち上がる。そして鉄棒を握り直すが、明らかにその目には恐怖の色が宿っていた。引導を渡せ!!
【大鬼 技術点10 体力点10】
1R (大鬼/19)(ブリッツ/16) ブリッツ/体力点-2
だが、それでも!!
2R (大鬼/18)(ブリッツ/21) 大鬼/体力点-2
「わしは負けぬ!人間などに、負けぬう!!」などと叫んで鉄棒を振り回す大鬼。
3R (大鬼/17)(ブリッツ/1ゾロ) ブリッツ/体力点-4
強い!掛け値なしに、こ奴は強い!!(゚Д゚;)
4R (大鬼/21)(ブリッツ/18) ブリッツ/体力点-2
ええい!気合を入れなおせ!!
5R (大鬼/14)(ブリッツ/20) 大鬼/体力点-2
剣歯虎も、竜も、黄金騎士団も・・・
6R (大鬼/19)(ブリッツ/20) 大鬼/体力点-2
みなみな、己が役目を果たしたのだ!!
7R (大鬼/18)(ブリッツ/20) 運試し吉 大鬼/体力点-4 ←撃退!!
ここで拙者が応えないでどうするっ!!
ブリッツ「でやああ!!!!」(#0Д0)
拙者は鮮やかな渾身の一撃で、大鬼を袈裟がけにして、斬り払ーーーうっ!!
明かされた宝剣の秘密 --Sword of the Samurai--
【技術点13/14 体力点15/23 運点12/14】 【名誉点6】
かくして『処水山八連制覇』の試練は、これにて終了。拙者は大鬼を打ち負かしたのだ。
敵の大将格である大鬼は、闘技場の砂の上に横たわり、息を引き取ろうとしている。亡霊の観客たちも戦いに満足したらしく、次々と姿が消えていくのだった。
無人となった闘技場。さて、拙者は・・・
おっと、ここで食料を食っといた方がいいでござるな。モグモグ。2個食べて体力点+8ぞ(残り6個)。さらに加えて、大鬼が負けたので、この場にかかっていた妖術の効き目が薄くなった。拙者の能力値のうち、技術点1点か、運点2点か、体力点2点のどれかが回復するのだそうだ。
ふうむ、それならもちろん、技術点+1じゃ。原点に戻ったぞ!!(・∀・)
こうして休息をとり、ひと心地ついた拙者だが、じりっと大鬼が身動きしたので驚いて駆け寄る。おのれ、まだ生きておったか!!(`А´)
大鬼は血を吐きながら、苦痛にうめきつつ拙者にしゃべるのだった。
大鬼「お前の勝ちだ。神々が作った“戦いの場”のおきては、鋼鉄の鎖のように拙者を縛っている。さて、最後にお前の願いを一つ聞いてやろう」
ほほう、古来からの約定の縛りによって、大鬼は死ぬ間際に拙者の知りたいことを1つだけ教えてくれるというが・・・はてさて、聞く事柄はどれにする?
(1)「鍔鳴りの太刀の秘密とはなんだ?」
(2)「闇将軍イキルを殺すにはどうすればいいのか?」
(3)「イキルを殺す使命の手助けをしてくれ」
この死に損ないに(3)は無体な注文じゃのう。この冒険の目的は突き詰めれば(2)なわけだが、そのものズバリな解答をここで得られるとは思えぬし・・・
ここで拙者、旅立ちの直前、喜平将軍との謁見のとき、正宗公がかけてくれた言葉を、ふと思い出したぞよ。
( 「振津殿、貴君はその秘密を一人で解かねばならぬ」 )
そうか、(1)だ!八幡国の秘中の秘、鍔鳴りの太刀の秘密を、奴に教えてもらうとしよう!
大鬼はいちばん聞かれたくないところを突かれたらしく、痛みと怒りに顔を歪めた。だがそんなの気にしない。さあ、神々の定めたおきてに従い、とっとと白状せい!
大鬼「できすぎの質問だな、畜生め!」
ブリッツ「ふふふ、伊達に数多の冒険をこなしてはおらぬわ」
大鬼「鍔鳴りの太刀の秘密とは・・・」
ブリッツ「・・・(ごくり、と唾を飲み込む)・・・」
大鬼「知行合一(ちぎょう・ごういつ)だ」
ブリッツ「ちぎょー?ごーいつ?」
大鬼「さよう。この言葉を唱えれば、太刀は力を蘇らせ、お前の手元に飛び込んでくるはずだ」
拙者はその言葉を胸に刻み込む。毛唐の渡来者ゆえに八幡国の難しい言葉はよくわからぬが、要するに「口だけじゃなくて、やることしっかりやれや」という意味らしい(たぶん)。
大鬼「ただし、高貴なる魂の持主にだけ、それが起きる。イキルがせっかく太刀を手にしながらも使えないのは、そこに理由がある・・・ぐっふっふっふ、お主は、どうかな?」
ブリッツ「むむむ、やってみなければ、わかるまい!」(・A・)
大鬼「まあよい。もはや俺の知ったことではないわ。では・・・さらば・・・(がく)」
大鬼は悪意に満ちた笑顔を見せながら息絶えた。すると続けざまに・・・(しゅううううう!)・・・なんだこの音は???
身の毛もよだつことが起きる!(((((( ;゚Д゚)))))
大鬼の亡骸から霊体が抜け出し、恐るべき怪物の形をとったのだ。
2本の角が生え、牙の生えた口をあんぐりと開けた悪魔の形相。そして手は実体こそないが、先のとがった爪がむき出しだ。
「きしゃあああ!」こ奴は威嚇の雄叫びを上げる。不思議なことにその叫びを聞くと、力がどんどんと抜けていくう・・・うむぅ、悪魔めぇ・・・(>△<)
そう、こいつは修羅(しゅら)だ!大鬼に憑依して霊力を与えていた悪魔が、宿主を殺されたので復讐にやってきたのだ!!
おっとここでアイテムチェックでござる。『竜をかたどったヒスイのお守りを持っているか』だとう?おおそうか、影の森で拾った、あれか!今こそこいつを使うときっ!
拙者は首にかけていたヒスイのお守りを引きちぎり、右手で高々と掲げた。そして竜に教えてもらった言葉を思い出し、まじないを唱える!!
ブリッツ「願わくば地蔵尊、現れてわが思いを叶え給えーーーーっ!!」
はあっ!(σ・Д・)σ 最後まで言い終わると、拙者の前に男が召喚された!その者は僧兵のような姿で、赤く光る古代文字を彫り込んだ杖を持っている。
赤く黒光りする肌に筋骨隆々の体つき、そしてスキンヘッド。そう、彼こそが大兄貴、じゃねえや、地獄の門を守る者ぞ!その名は!!
地獄地蔵「いかにも、拙僧が地獄地蔵(じごくじぞう)なり」
ブリッツ「ははーっ!!」(-_-)
畏敬の念で胸がいっぱいになり、土下座して頭を垂れる拙者。
顕現した地獄地蔵様は、うむ苦しゅうない、これは自分の仕事じゃとばかりに、手に持った杖で修羅をビシバシと打ち据え始めた。すげぇ、いきなりかっ!!!( ゚д゚)
さあこうなるとたまらない。マングースの前のハブといったところじゃ。一方的にぶたれてしまう修羅は「きゅわおおん!!」と恐怖の叫びをあげる、あげる、あげまくる!
だけど地獄地蔵様は容赦しないのだこれが。「これか?これがええのんか?ああっ?<`Д´> 」と薄笑いを浮かべつつ、さらにボコボコに折檻しちゃう。
とうとう修羅は断末魔。木霊のような叫びをあげて、しゅわーーーっと雲散霧消してしまった!
それを見届けて満足げな地獄地蔵さま。拙者に向かってきらーん!と白い歯を見せて笑いながら親指を上にして、さむ・あっぷ。そして拙者と“はいたっち”を交わすのだ。
なんて頼もしいんだ。ア、ア、アニキィーーー(*゚∀゚*)
コホン。あまりやり過ぎると名誉点失うでござる。
こうして修羅を退散させ、己の使命を果たした地獄地蔵は、この場から消え去っていった。
やがて拙者が立っているこの場も、処水山の頂から・・・場面は徐々に転換していく・・・
イキル登場! --Sword of the Samurai--
【技術点14/14 体力点23/23 運点12/14】 【名誉点6】
拙者の足元がちかちかと明滅する。そして「戦いの場」で周りを囲んでいた闘技場の壁はうっすらと消えていき、その代りに・・・暗く陰気な場所に瞬間移動した。
ここは黒い大理石の並ぶ細長い大広間。拙者はその端にいる。炭がはぜる火鉢から漏れる光が柱を照らし、気味の悪い影を作っている。大広間の向こう端には暗い穴があって、そこから毒気のこもった煙が立ち上っている。
そしてその穴のさらに向こうには、荒削りの石で造られた奇怪な玉座。施された細工は見事だが、背もたれや肘掛けは歪み、影に包まれて呻いているようだ。
この玉座には・・・頭巾を被った者が座っている・・・
そ奴が見つめている物は、玉座の前に安置された長太刀。おお、これこそは、黄金の鞘に収まったこれこそは!!
鍔鳴りの太刀!!!!
これにて拙者は悟った。身体がどこに飛ばされたかを。
真打ち登場だ。心の臓が早鐘を打つように鼓動する。
頭巾をかぶった頭がぴくっと動き、拙者を真正面から見据える。そして歯の間からシューシューと漏れるような音が響いてくる。むむむ、何たることじゃ!奴の頭巾の下は、顔も何もない!あるのはただ暗闇だけだ!!Σ(´゚д゚`)
イキル「魔の穴が待ち受ける鬼軽城(おにかるじょう)にやってきて、この闇将軍イキル様を怒らせるとは、いい度胸だ」
ブリッツ(ゆっくりと進み出る)「お初にお目にかかる、拙者は振津弾正と申す流れ者。故あって喜平将軍の命を受け、ここに来た」
イキル「ブリッツ・・・振津・・・くくく、それが今の貴様の名か。我ら闇の勢力に抗う者よ」
ブリッツ「鍔鳴りの太刀を返してもらおう。そしてその上で、八幡国に大乱をもたらした罪で、お主を、斬る!!」
イキル「おもしろい、一介の海賊上がりが、できるものならやってみよ!」
イキルの後ろに潜む闇のオーラ。こ奴は恐怖だ!恐怖そのものだ!!
だがサムライならば怯むな、今こそ唱えるのだ合言葉を!!(`Д´)
ブリッツ「 知 ・ 行 ・ 合 ・ 一 !!!」
拙者はその4文字を大音声で叫ぶ。大広間の静けさの中、その声はラッパが吹き鳴らされたように響き渡る。それを聞き「なにい!だめだっ!!」と、イキルは玉座にうずくまり、黒板をひっかくような金切り声で弱音をわめいた。
ピカアア!一条の光が鍔鳴りの太刀から放たれ、周囲の影を消し去った。光輪に包まれた宝剣は宙に浮かび、ものすごい速さで拙者の元に飛んでくる。
拙者は落ち着いて鍔鳴りの太刀をはっしとつかんだ。うおおおお!霊験あらたかなり!!運点+2、技術点+2、体力点+4。しかもこれらはそれぞれの原点を超えてもよいっ!!!
(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━(
)━( )━(・ )━(∀・ )━(・∀・)!!!!
ハイパーサムライ、ここに誕生っ!!
ブリッツ「覚悟っ!!」
拙者は猛々しい闘争心をあらわにしてイキルを斬り伏せようと駆け抜ける。
イキルは急いで手印を切り、何やらむにゃむにゃと念じた。すると大広間にある暗闇の穴から、もやもやした影が浮かび上がる。そいつは人の形をしているが、角を生やして尖った爪を持っている。地下世界に住む怪物、影魔人だ!
なにぃ?ここで『名誉点は5以上か?』だと?見くびるな、拙者は名誉点を6点も稼いでおるわい。だからこんな怪物、一刀両断!!(#・∀・)
鍔鳴りの太刀を大上段に構えてからひと振りぞ。
白熱した光が発せられ、斬りつけられた影魔人はすすり泣く。そして身体を構成する影はちりぢりばらばらの破片となって、消えてしまった・・・。
頼みの護衛は死んだ。しかしイキルは再度奇妙な呪文を唱えると・・・まぁた出てきたか、続々と、暗闇の穴から邪悪な影が!
そして間もなくイキルはこれらの影に囲まれてしまう。
むむっ、思案のしどころなり。どうやらあの穴からは、無尽蔵に影魔人が現れるようだ。これでは雑魚を斬るばかりで、一向に総大将のイキルまで近づけぬわい(・д・)
ならば、手っとり早く、これならどうじゃ!
拙者は玉座のイキルに向かって、槍投げの如く、鍔鳴りの太刀を投げつけた!
刀は標的に向かってまっすぐに飛び、イキルを取り囲む影の輪に触れた瞬間、めくるめくような光を発した。ビカアアア!眩いその輝きに思わず顔を下に向ける拙者。光がおさまって顔を戻すと、影は焼き尽くされて、すべて消えていた。そしてイキルも・・・
いや、いる!!ΣΣ(゚д゚lll)
イキルはすんでのところで鍔鳴りの太刀をかわしていた。玉座にささって虚しく震えている伝家の宝刀。その輝きはすでにくすみ、ただの武器でしかなくなっている。
しまったあ!拙者はおのずから、イキルを倒す最後の武器を、自分の手から離してしまったのだ!!
『体力点4、技術点2、運点2を失う』 ド━(゚Д゚)━ ン !!!
悔やんでも後の祭り。もはやどうしようもなく一気に形勢逆転だ。鍔鳴りの太刀の効能が消え去った拙者に対して、イキルは立ち上がり、枯葉を踏むようなカサカサ声で呟いた。
イキル「この愚か者めが・・・」
必勝コンボが崩れたなりよ。ここからどうする?どうなる??
(((((((( ;゚Д゚)))))))ガクガクブルブルガタガタブルガタガク
過去の影を斬り払い、そして最終決戦へ --Sword of the Samurai--
【技術点14/14 体力点23/23 運点12/14】 【名誉点6】
拙者の前にゆらりと立ちはだかる闇将軍イキル。
そ奴は怪しげな手の印を切ると、再び奈落に通じる穴の底から、影のようなものが浮かび上がってきた。また影魔人か!もうこうなったら片っ端から斬ってやろうと、腰の刀に手を伸ばす。鍔鳴りの太刀は失われたが、まだ拙者には自分の愛剣が・・・って、ナニィ!!
影は拙者自身とそっくりの姿となった!
これは何のからくりぞ???「いよう、ブリッツ、突っ張ってるんじゃねえよ(・∀・)」拙者の分身はニヤニヤと笑いかけてくる。攻撃を仕掛けてはこない。しかし、拙者の心に直接語りかけてくるのだ。甘美な誘惑を!
ブリッツの影「正義のサムライなんて、ガラじゃねえよ。極悪海賊だったバンシー号の頃を思い出せよ、あの自由気ままにやってた頃をよう」
ブリッツ「いや、ちがう、あのときの俺は・・・」
ブリッツの影「You、堕ちちゃいなよ♪」(ピューと口笛)
権力と富、名声、治めるべき領地、そして自分自身が主役となる歴史・・・
イキルに与すれば、これらすべてが手に入る。闇の勢力に服従を誓えば・・・
拙者はごくりと唾を飲み込む。そうだ、俺は、こんなところで何をしているのだ。俺は内海を恐怖のどん底に叩き込んだ、情け無用のキャプテン・ブリッツだったはずだ。抑えきれない野望が喉の渇きにも似て、身体の中からふつふつと沸き上がってくるぞ!!
拙者は夢見心地でふらふらと影に近づいていく。
ブリッツ「こんなワケわかんない風習の辺鄙な国、ぶっつぶしちゃうのも、いいかもなあ」
イキル「きっひひひ!」
ブリッツの影「俺は、お前の影さ。一体化しないといけないのさ。さあ、一緒になろうぜ!」
ブリッツ「そーだなぁ・・・」
(だめ!) ん?
(だめだ、ぶりつ!) なんだ?なんだ??
はいここで名誉点チェック!!現在の名誉点が5以上・・・でした!( ´ ▽ ` )
突如心の中に響いた誰かの声に押しとどめられ、悪の誘惑が吹き消された。そして我を取り戻した拙者は、居 合 抜 き 一 閃 ! 目の前の影を切り裂いた!!
ひいいいーーーー!と邪悪なニヤケ顔をしていた拙者の分身が雲散霧消する。イキルはわなわなと震えながら、しわがれ声で拙者を怒鳴りつけた。
イキル「 こ の わ し に ・・・逆らうのだなっっっ!!!」
ブリッツ「拙者は振津弾正!過去はともかく、今はサムライだっ!!」
拙者がここにいる意味を悟り、雄々しく名乗りをあげ、玉座に刺さったままの鍔鳴りの太刀を回収しようと走り出した、その時!
イキル「しゃらくさいわ!」
ブリッツ「 う あ あ あ あ !! 」(= ̄□ ̄=)
バリバリバリ!イキルは黒い稲妻を両手から放出した!!
体の自由が利かぬ!運点2、体力点4、技術点2を失った!!
だめだ、強烈な稲妻魔法に阻まれ、鍔鳴りの太刀まで近づけぬ。
ならば手持ちの普通の刀で何とか活路を切り開くしかないが、拙者に止めを刺そうと近寄ってきたイキルが手に持つ刀は・・・
真っ黒な刀身に赤く古代文字が光り、刃を振るとその残像がまるで黒い影のようにゆらめいている。どう見ても邪悪な妖刀じゃ。こいつに1回でも傷つけられて運試し凶だったら、即デッドエンドなり!(((゚Д゚)))
圧倒的な武器の性能差。だが戦うしかない!
拙者は刀を両手でしっかと握り、正眼の構えをとってイキルを睨み返す。たとえ負けたとしても、男らしく花と散ろうぞ!
ところがここで・・・妙な音が・・・大広間に鳴り響く・・・
シャン シャン シャン ・・・うお?
シャン シャン シャン シャン ・・・この音は??
拙者が手にする刀は、何の変哲もない八幡刀なのだが、鍔が鳴っている・・・
「ばかな!鍔鳴りの太刀は、お前の手から離れているはず!!」イキルが呻く。そう、その通りで、拙者もちょっと信じられない。なぜこの普通の刀が、まるで鍔鳴りの太刀のように?
そうか。
知行合一だ。
やっとわかった。鍔鳴りの太刀の秘密が。イキルをまったく気にせず、拙者は導かれた悟りを呟き始める。
ブリッツ「それは、知りえるだけでなく、行なってこそ、真(まこと)である・・・」
イキル「なに?」
ブリッツ「事を成すこそ大義である。武器に効能があるのではない・・・」
イキル「ええい、何をぶつぶつと!」
ブリッツ「誇り高き男が握った武器に魂がこもり、伝家の宝刀となりて効能が宿るのだ・・・」
イキル「虚仮おどしも、たいがいにしろ!」
ブリッツ「これぞ究極たる、サムライの剣!!」(しゃきーん)
光と闇の決着をつけようぞ!いざ尋常に勝負!!
闇将軍成敗いたし候 --Sword of the Samurai--
【技術点12/14 体力点19/23 運点10/14】 【名誉点6】
いよいよ最終決戦。
光と闇のつばぜり合いが始まろうとしている。
一長足の間合いまで入ってわかったが、頭巾を真深に被った闇将軍イキル。その頭巾の中には顔がない。薄ぼんやりとした影そのものしかない。だがそれでも、妖刀を振るう威圧感から、イキルは相当の剣豪だとわかる!
【イキル 技術点12 体力点12】
むむう。技術点は互角か。しかしこの戦いでは、相手方からダメージをくらえば、すぐに運試しをしなくてはならない。そこで凶が出たら即デッドエンドだ。拙者の魂はイキルの暗黒の太刀から出る闇の波動に捕えられてしまうのだ。
それを考えると運点は温存しておきたいところだが、逆に、一気に短期決戦を仕掛けて運任せスマッシュ3発で沈める戦法もある・・・ううむ、難しい!(><)
ブリッツ「・・・」
イキル「どうした?では、参るぞっ!!」
ブリッツ「くっ!」
拙者の一瞬の迷いを見逃さず、イキルは正確な足の運びで飛び込んでくる。
ええい、あれこれ逡巡しているヒマはない。とにかく刃を交えてみるしかあるまい!!!
1R (イキル/15)(ブリッツ/21) 運試し吉 イキル/体力点-4
よし、まずは拙者が奴の胴を切り払い、深傷を負わせた!(拙者の運点9)
このままいけば・・・
2R (イキル/20)(ブリッツ/20) Draw
イキルがひゅんっと振り下してきた刀を水平に受け止める。
強烈な火花が散る!速さだけでない、こ奴・・・力も、あるっ!!
3R (イキル/21)(ブリッツ/21) Draw
もう一合!足払いを下段の太刀で受け止める!!
命中即死の連撃に、喉が渇き、心の鼓動が速くなる。奴は平気なのか???
4R (イキル/17)(ブリッツ/21) 運試し吉 イキル/体力点-4
頭巾の奥にある影が揺らぐ。いやそうではない。奴も怯えている!
ならば同じ土俵なり!ズバッ!!鋭い突きでえぐった!!(拙者の運点8)
5R (イキル/20)(ブリッツ/18) 運試し吉 ブリッツ/体力点-2
危ないっ!イキルがくるぅりと回転して拙者の肩口に刃を刺す!
うああ!力が抜けていく・・・だが持ちこたえた!!(拙者の運点7)
6R (イキル/16)(ブリッツ/15) 運試し吉 ブリッツ/体力点-2
イキルが前につんのめる。絶好の機会・・・しまったあ!
違う、敵の誘いに乗ってしまったのだ。一杯食わされた!(拙者の運点6)
7R (イキル/19)(ブリッツ/21) イキル/体力点-2
イキルの残り体力点は4。しかし拙者の運点は6。
使うか?だめだ!ここまで低下したら、運任せスマッシュはリスクがでかすぎる・・・
8R (イキル/20)(ブリッツ/19) 運試し吉 ブリッツ/体力点-2
南無三!運試し・・・(ころころ)・・・出目は3!生き残った!!(拙者の運点5)
イキルが悔しさで呻く。さあ、今度はこっちが決めてやる!!
9R (イキル/18)(ブリッツ/18) Draw
ここだ!しかし拙者の渾身の薙ぎ払いは受け止められた。キィン!再び火花が散る。
お互いに悟る。次のラウンドが最後だと。そして両者の身体が離れた・・・
10R (イキル/18)(ブリッツ/20) イキル/体力点-2 ←滅却!!
共に突貫!全身全霊の一撃同士が、大広間の中央で激突する。
裂帛の気合いがこだまする!!!
イキル「キエエエエエーーー!!」
ブリッツ「ツオリャアアアアア!!」
ガッ キインン!!
そして、あれだけ激しい剣戟の音が響き渡った大広間に、訪れた一瞬の静寂。
・・・ふぁさっ。
イキルの身体を包んでいた外套が、床の上にするすると崩れ落ちた。
この邪悪な闇将軍の存在は、跡形もなくこの世界から消え去ったのだ。
とすれば、戦いを制し、この場に立ち続けている者は・・・
八幡国の将軍家指南役、振津弾正である!!
ブリッツ「ふいーーーーーっ!」(:´ο`)=3
情けないことながら、激闘の末の安堵でへなへなと膝をつく拙者。
生き残った!難しい戦いだったが、勝ったのは、拙者だ!!
闇将軍イキル、これにて成敗いたし候!!!
ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ
(ゴゴゴゴゴゴ・・・)
むむ!この音は!?
(ゴゴゴゴゴゴ・・・ゴゴゴゴゴゴ・・・)
暗黒の広間の壁が震えはじめる。玉座そのものも壊れる。悪魔の穴も崩れ、瓦礫の中に埋め尽くされていく。床が大きくひび割れてきた。
(バキバキバキ!!メリメリメリ!!!!)
君主が滅却された今、この城が崩壊を起こし始めている!!
いかんっ押し潰される!偉業を成した余韻に浸ることなく、拙者は必死に出口を探す。
あ!あそこが抜けられそうだ。壁の一部が崩れて陽光が差し込んでいる!!
でやあっ! ⊂(゚Д゚,,⊂⌒`つ≡≡≡
あまりのまぶしさに目をしばたたかせながら、なんとか拙者は建物の外に出た。そして処水山の方へと走って脱出する。拙者の背後では・・・
どかばきぐらっしゃあああああああああんん!!
奇怪な装飾を施された暗黒の城、イキルの宮殿、鬼軽城が粉々に砕け散った!!
イキルの親衛隊だった鬼女たちが立ちすくんで、主君の居城の崩壊を呆然と眺めている。それ以外の魑魅魍魎どもは、みなみな、この大騒動に右往左往しているだけだ。
その間隙を縫って、拙者は誰にも邪魔されず、まんまと処水山を越えて脱出に成功するのだった!そしてあとは都の今市まで戻るだけナリよーーー!
喜平将軍!正宗公!
この振津弾正、やり遂げましたぞ。とくとご覧あれ!!(^v^)ノシ
400!そして次の冒険への幕間 --Sword of the Samurai--
【技術点12/14 体力点13/23 運点5/14】 【名誉点6】
ブリッツ「かくしてイキルを成敗し、鍔鳴りの太刀、取り返してございまするーっ!!」
謁見の間において、拙者は誇り高く今回の冒険の首尾を言上する。
あれから2,3日後、拙者は無事に八幡国の都、今市まで戻ってきた。喜平将軍と正宗公は拙者をたたえ、三日三晩に及ぶ祝宴を張ることにした。
喜平将軍「振津弾正、大儀であった!天晴じゃ!!」(バッと扇を開く)
正宗公「振津・・・いや、ブリッツ殿、まことに、まことに有り難く候!」(どわーっと涙)
ブリッツ「朝飯前でござる!」(むふーっと胸を張る)
大乱の元凶であるイキルが滅び、鍔鳴りの太刀--抜け目ない拙者は、ちゃんと脱出寸前に玉座の周りから拾ってきたでござるよ!--が戻ってきた今、これでもう将軍の治世は安泰だ。
八幡国の諸大名も将軍の旗のもとに集い、侵略する鬼族どもを追い払うだろう。鬼軽城の陥落とともに、闇に与する輩は散り散りばらばらに離散した。脅威は取り除かれたのだ。
八幡国の民を待ち受けるのは、平和と豊かさに満ちた時代なのだ!!( ´ ▽ ` )ノ
そして、その後の八幡国はというと・・・
イキルの乱が平定されたとはいえ「やっぱりケジメつけねばならんだろう」ということで、長谷川喜平将軍は隠居し、将軍の座を譲り渡すことを決意した。
次代将軍は、誰あろう、長谷川正宗その人である。
拙者と背中を合わせて戦った海賊時代の仲間が、よもや公方様になるとはのう・・・人の運命とはわからぬものでござるなあ・・・
正宗将軍「振津殿、これからもこの国に力を貸していただきたい、頼む!」
ブリッツ「もちろんその腹づもりでござる!」
開明君主の正宗将軍たっての願いで、拙者はこの国にとどまり、様々な八幡国の政について“常識的な”意見を述べる老中の職に就いたのだ。
さあさあ、イキルにしっちゃかめっちゃかにされた国土を復興せねば。やることはたくさんあるぞ。改革じゃ、御一新じゃ、文明開化じゃ!!(´∀`)
こうしてのちに「正宗維新」と史書に記される幕政の大改革が始まる。
まずは「名誉点0になるとその場で切腹」という理不尽極まりない風習をなくした(切腹禁止ノ諸法度)。それから寝るとき非常に不便なちょんまげも斬り落とすことにした(断髪ノ御触書)。それから寺子屋を小学校に改め(学制改革)、年貢を小判で納めさせ(地租改正)、足軽隊にサムライ以外の身分を採用し(徴兵令)、諸藩を統合整理して今市から小役人を置いて(廃藩置県)、エトセトラエトセトラ・・・
ふうー、目も回るような忙しさなりっ!!(@o@)
正宗将軍「振津殿、困ったことになったぞよ」
ブリッツ「なんでござるか?」
正宗将軍「なくなってしまった・・・」
ブリッツ「まさか、また鍔鳴りの太刀が???」
正宗将軍「いや、お金が・・・」(´・ω・`)ショボーン
そう、あらゆる諸改革を急ピッチで推し進めたので、先立つものがなくなってしまった。つまり国庫が破たん寸前になってしまったのだ。
うーむ、やっぱりドワーフ技師を雇って陸蒸気を走らせたのはやりすぎだったかのう。
国家予算の窮状を打開するため、太陽暦を採用して、太陰暦からの変換のどさくさにまぎれて公務員の給料一か月分を節約しちゃおう、なんて案も出たが(注:明治政府はホントにやりました)、所詮そんなの付け焼き刃にすぎぬ。はてさて、どうしようか・・・(><)
ブリッツ「あ!思い出した!!」( ゚∀゚)
海ドラゴンの財宝だ!
拙者、ピッカリと頭の上に電球がひらめいたでござるよ♪
ほら、ここに来る前、拙者は海底遺跡のアトランティスというところで海ドラゴンを退治していたのよ(「深海の悪魔」参照)。そいでそんとき、あそこにたんまりあった財宝を、持って行けないからって断腸の思いで大部分をそのままにしていたのだ。その財宝をサルベージすれば、新政府のいくらかの足しになるでござる!!
となれば話は早い。さっそく捜索船を計画することにしよう。もちろん船長はこの振津弾正!
正宗将軍「振津殿、しかし、我が国の船は未だ外洋に慣れていない平底船じゃ」
ブリッツ(カラカラと笑い)「心配無用、拙者、元は海の王者ブリッツでござる!」
正宗将軍「いやな予感がするのだ。十分に気をつけ召されい」
ブリッツ「今市の城にいてもデスクワークで身体が鈍りし次第。拙者、やはり冒険がしとうございまする。では、御免!!」
帆を上げろ、しゅっぱあーっつ!!
拙者を頭領とした海ドラゴンの財宝引揚船は港を意気揚々と出発し・・・
・・・
・・・
・・・そして、見事に難破した。(あらーっ!)
いやーもう、なんかさあ、すっげえ嵐が来ちゃってさあ。てへへ(*゚ー゚*)ゞ
正宗将軍「ぶ、ぶ、ぶりっつどのーーーーーーー!!!」
遠く離れた今市で正宗将軍が慟哭の叫びを上げるが、もはや後の祭りである。
俺は(←あ、いつのまにか一人称が治ってら)、海に沈んだ船の切れ端につかまって、ぷっかぷっかとアランシア近海の波間に漂っているのだった。乗組員は全員水死、生き残ったのは俺様のみ。ちえっ(*゚д゚) 、
「助けてキークィート!」と、いつの日か恩を売った高速イルカを呼んでみたりしたけど、あいつ今は繁殖期らしくてここらへん全然来ねえ。クソッタレメ!!
あーあ、ここで死ぬのか。あっけない人生だったな・・・と、思っていたら・・・
船が、キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
俺は運良くこの海域を通りかかった船に引き上げられたのだった。「命拾いしたな、貴様。わしは船長のバーテラだ」と、醜い古傷のある男が、噛みタバコを噛んでニヤニヤしながら、溺死寸前だった俺のところにやってくる。
ブリッツ「ありがとう・・・ぜえぜえ・・・」
バーテラ「漂流してから何日たっていた?」
ブリッツ「ええっと、5日、いや、1週間くらいかな」
バーテラ(ひゅーっと口笛を吹いて)「大した生命力だ」
ブリッツ「いやーそれほどでも、テヘヘ・・・」
バーテラ「それだけ元気がありゃあ、立派な商品になるな」
ブリッツ「ふへぇ?」(( ;゚Д゚))
うわ、ちょっと、離せよ!俺は屈強な乗組員にがんじがらめに縛られて、薄暗い甲板下に連れていかれる。抵抗しようにも武器もねえし身体も弱ってる。どうしようもない。
ブリッツ「なにをする無礼者!俺は八幡国の老中、振津弾正だぞ!!」
バーテラ「ワケわかんねえこと言ってねえで、オールを漕げ、コノヤロー!」
この船の奴らは、俺様がいくら高貴な身分だと事情を話しても信じてくれない。八幡国の存在そのものを知らないらしい。あー、だからもう、鎖国なんかしてるから・・・(ノД`)
ビシイ!あーうち!
俺の肩に情け容赦なく鞭が振り下ろされたっ!!
汗と糞尿まみれの船倉に連れ込まれて、やっとわかった。そう、この船は・・・
奴 隷 船 な の だ ! ! !
【ブリッツの運命急転!次回の冒険「迷宮探検競技」を、刮目して、待てっ!!】