天使と悪魔
天使と悪魔



あの時は深夜まで遊んでいて友達を家まで送る時だった。

少し狭い路地なので左折は慎重に行ったつもりだったが

ハンドルを切るのが遅くて

溝に
『ガボッ』って右前輪がハマってしまった。

バックに入れても
脱出不可能状態

戸惑うオイラ・・・そしてその光景を見つめる友達・・



もう家の近くだったので

『ジャッキを持ってこようか?』って言ってくれたが
(ジャッキ:タイヤを上げる時に使う道具)

丁度その時、1台のトラックが向かってきた。

そこでオイラは
少ない脳みそをフル回転させ

ある名案を思いついた。

それは引っ張ってもらう事!!

そうすれば簡単に脱出できる。それにジャッキを使ってまでも

苦労する事は無いと言う考えに辿り着いた。

早速、友達に断り、手を上げてトラックを止めた。

心の広い運ちゃんは
嫌な顔をせず引き受けてくれ

そして直ぐにけん引作業に取り掛かった・・・



オイラは運ちゃんの手際の良さを見て

天使が舞い降りたように見えた。

そして一安心してる時、オイラに問い掛けてきた。

運ちゃん『ギアはちゃんとN(ニュートラル)に入ってるか?』

 
まさかど『イヤ、まだです。直ぐにNに変えます』

オイラは急いで車に乗りエンジンをかけ

Nに入れようと思ったその瞬間

予想だりもしなかった出来事が起きた!

あのオヤジ、P(パーキング)の

状態なのに引っ張りやがった・・・


そしてその結果、フックが吹っ飛んだ・・・

これは夢だ!悪い夢に違いない!!オイラはそう祈った。

しかし明らかにフックは転がり落ちている。

結局その後、友達にジャッキを持ってきてもらった・・・



やり方が分からないので教えてもらいながら

友達と協力をし合いタイヤを上げた。

それで何とか無事に脱出する事に成功!!

少しは安心したがフックは気になった・・・

運ちゃんはその後、朝までに荷物を

届けなければいけないと足早にその場を去っていく。



ありがとう!運ちゃん・・・

あなたは時には天使に見え悪魔にも見えました。

まぁ、助けてもらったからそこまでは言えないけど・・・

で、友達とも別れ、精神状態不安定のまま自宅に帰るオイラ・・・



着いた時はもう夜中の3時を回っていた。

フックを壊したって言わないまま

眠りにつくのはとても気になってしょうがないし

怒られるなら寝ぼけてる時の方が

助かると思ってオカンを起こした。

オイラは片手にフックを持って平謝り

何とか雷が落ちる事が無く被害は最小限で済んだ。



PS:運ちゃんへ

フックが取れた事に気付いているのに

知らないふりをするなんて、あなたは悪魔よりです。