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花形のいろいろ

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ヤマアジサイの花形|装飾花の形花の色栽培

,野生のヤマアジサイの花は「がく(額)咲き」です。

野生型ヤマアジサイの花房

 野生のヤマアジサイの花(花房)は、大きな装飾花と呼ばれる花が小さな両性花と

 呼ばれる花を取り囲むので、額縁に見立て「額咲き」と言います。

 しかし多くの熱心なヤマアジサイ愛好家により、野生の集団の中からさまざまな

 「変わり咲き」の花が発見されています。また交配により魅力的な品種を作る試みも

 一部で行われています。

 花の変異には「花色の変異」と「花形の変異」が有ります。小さな一つの花の形では

 なく「花房の形」を花形と名付け、「いろいろな花形」をくらべてみましょう。

 *アジサイの花弁のように見えるのは、ガクです。ガクが大きく発達した花を装飾花と

 呼び種子ができません。ガクが大きく発達しない花は、両性花と呼びこれに種子がで

 きます。花弁は非常に小さく開花するとすぐ脱落します。

a,一重額咲き:野生形。周辺に装飾花、中心に両性花があります。

a-2,一重額咲きで両性花のガク片がやや大きい:すべての両性花のガク片が

 やや大きくなるので、花房全体は「アネモネ咲きのような形」になります。

a-3,一重額咲き、両性花八重:「装飾花は一重で、両性花だけが八重になる」と言われている品種に「白雪姫」がある。 このように言われているが正確ではない。装飾花は一見ひとえに見えるが花弁は八重になる。

「装飾花のガク片は一重で花弁は八重」「両性花もガク片は一重で花弁は八重」これがこの品種の実態である。雄しべが花弁化しているようだ。

 この品種の両性花の大きさは、正常の両性花とあまり変わらない。

b,一重テマリ咲き:両性花がすべて装飾花になり花房は、球形〜半球形になりま

 す。実際には両性花が多少とも残っているものが多く、両性花が多く残るものを

 「半テマリ咲き」と呼びます。ヤマアジサイにも「大型のテマリ咲き」品種があり

 ます。

b-2,一重テマリ咲き特殊型:大型の装飾花が無く、すべての両性花が小型の

 装飾花になり、テマリ型の花房を作る。ヤマアジサイでは未発見。ガクアジサイ系で

 は1品種「三河千鳥・別名天竜千鳥」が知られている。

c,八重額咲き:装飾花が八重の額咲きです。両性花は一重と八重の2タイプがあり

  ます。

d,八重テマリ咲き:八重の装飾花がテマリ状に集まります。

e,両性花が退化脱落した八重テマリ咲き:装飾花が八重になる品種は、両性花

 にもが異常が起こるためか、両性花が黒く変色して脱落することが多くなるようです。

 このような品種は、「小さな八重テマリ状咲き」や「八重輪状咲き」になります。地植

 にして多肥栽培すると八重化した両性花が退化せず小さな花になることがあります。

 そのような品種でも地植・大鉢仕立てでは両性花が退化脱落せず、小型の八重花と

 して開花し、八重テマリ咲きになる。アメリカで地植にされたものの中には、肥培され

 異なる品種かと思われるほど大きくしっかりした八重テマリ咲きになっている例があ

 る。

f,装飾花が無く両性花だけのテマリ咲き:コアジサイのような小さなテマリ咲き

 になります。

g,その他特殊な花形

@子持ち:花房の内に、後から小さな装飾花が育ってきます。

A花房に緑色の星状花をつくります。

B装飾花の中心部に新しいガク片が次々に作られます。古いガク片は緑色にな

っていきます。「塔咲き」というそうです。フジノタキ、アヤなどの品種。タマアジサイでは

さらに長くなり「ヨウラク(瓔珞)」と表現しています。

C装飾花が盃状になる品種があります。

Dガク片が匙(スプーン)状になります。

Eガク片が管状になる:未発見

h,段咲き:花房の下の節にも花を着け二段三段に咲かせる。勢いのある枝に時に見

られるが、品種の特徴として上げるほど安定して現れるものはまだありません。

i,穂状咲き・ピラミッド咲き:カシワバアジサイやノリウツギのように穂状の花房(ピ

ラミッド咲き)を常に作るものは、ヤマアジサイでは未発見です。希に穂状の花房が見ら

れますが品種の特徴と言えるものはありません。

j,枝垂れ咲き:枝が枝垂れた先に花を着ける。すでに九州で発見されているが流通し

ているかは不明。

a,一重額咲き:左・クロヒメヤマアジサイ、右・モモイロヤマアジサイ

a-2,一重額咲きで両性花のガク片がやや大きい:

  下左・横浪の月、黄緑色のやや大きなガク片が水平に開く

  下右・比較用の城部テマリ、黒い小さな三角がガク片

a-3,一重額咲き、両性花八重:シラユキヒメがその例だが「装飾花のガク片は一重で花弁は八重」「両性花もガク片は一重で花弁は八重」、これが正確な表現。雄しべが花弁化しているようだ。 下左・開花した装飾花、下右・開花した両性花

b,一重テマリ咲き:上左・マイコ、上右・シロマイコ、

  下左・ベッシテマリ(半テマリ咲き)、下右・ベニテマリ(大型テマリ咲き)


c,八重額咲き:左・ミカタヤエ、右・フジノシラユキ

d,八重テマリ咲き:上左・フジノタキ、上右・アヤ(エゾアジサイ系品種)、下左・白鳥、

              下右・シノノメ:地植・大鉢仕立てでは両性花が退化脱落せず小

                 さな八重花として開花する。


e,両性花が退化脱落した八重テマリ咲き:

          左・ツルギノマイ、右・シノノメ

f,装飾花が無く両性花だけ:左・イヨノサミダレ、右:イヨコモン

この2品種はヤマアジサイとコガクウツギの自然交雑種と考えられている。ヤマアジサイで装飾花の無い品種に摂津小紋セッツコモンがある。

g,その他特殊な花形

@子持ち:左・コモチシチダンカ、右・コチョウノマイ

A花房に緑色の星状花:ミドリボシテマリ
B装飾花の中心部にガク片が次々につくられる:フジノタキ
C装飾花が盃状になる:イヨノサカズキ
Dガク片が匙(スプーン)状になる:カイザキタンゴ

h,段咲き:左・大山ブルーに現れた二段咲きの例、

        右・タマアジサイの三段咲き・箱根2004.9.3.

i,穂状咲き・ピラミッド咲き:阿波紫に現れた穂状の花房、品種の特徴ではなさそう
j,枝垂れ咲き
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